顔は名前に合うように変化する⁈
私たちの名前は、人生の最も早い段階で付けられる社会的なタグです。
研究者たちはこれまで、名前についてある疑問を抱いていました。
それは「名前が赤ちゃんの外見にふさわしいものを基準に選ばれているのか」、それとも「何年もかけて、その人の外見が名前に合うように変化するのか」というものです。
これを明らかにすべく、研究チームは9〜10歳の子供と成人した大人に参加者として協力してもらいました。
実験では、子供と大人の顔写真をランダムに提示し、その下に記載されている4つの名前から「どれがこの人物の本当の名前であるか?」を選んでもらいます。
その画像のイメージサンプルは以下のようなものです。(実際の名前はおそらく個人情報保護のため明かされていません)
実験の結果、子供と大人の参加者は両方とも、大人の顔写真とそれに対応する本当の名前を偶然のレベルを大幅に超えて正確に一致させることができたのです。
しかし一方で、子供の顔写真については、どの参加者も本当の名前を正確に当てる確率が低くなっていました。
このことから私たちの顔は幼少期にはまだ自身の名前と一致していないものの、大人になるにつれて名前に合うような顔に成長する可能性があると示唆されました。
さらにチームはこの発見を裏付けるために、機械学習システムに大量の顔画像データを与えて、同じ名前を持つ人々の顔の類似点や相違点を分析させることに。
すると非常に興味深いことに、同じ名前を持つ大人の顔は異なる名前を持つ大人の顔に比べて、互いに似ている部分が多いと判断されたのです。
逆に子供の場合は同じ名前であっても、顔の有意な類似性は低いレベルに留まっていたといいます。
どうやら本当に私たちの顔は成長するにつれて、自分の名前に合うような顔立ちになるようです。
しかしどうしてこんな不思議なことが起こるのでしょうか?