恋愛すると血液にどんな変化が起こるのか?

「恋人がいると毎日がちょっと軽い気がする」「失恋したときは世界が灰色に見えた」。
そんな感覚を覚えたことがある人は多いと思います。
気分がふわっと明るくなったり、逆にどん底まで落ち込んだりする恋愛の波は、どう考えても脳や体のどこかに影響を与えていそうです。
脳科学でも、この「恋と安心感」の関係が少しずつ分かってきました。
たとえば過去に行われた研究では、恋のはじまりはストレス反応に近い状態だと報告されています。
強いドキドキや不安で、心拍が上がったり落ち着かなくなったりするのは、恐怖や「戦うか逃げるか」を司る脳の領域(扁桃体など)が活発になっているからだ、という見方です。
しかし、その後でオキシトシン(安心に関わるホルモン)が働き、ストレスの回路を静め、相手といると安心できる「安全な場所」の感覚が育っていくと考えられています。
ある意味で「愛とは恐れと安らぎという相反するものが混ざった稀有なもの」ともいえるでしょう。
ここで重要な登場人物が、神経栄養因子とよばれるたんぱく質のグループです。
これらは神経細胞を成長させたり、つながりを強くしたりする「脳の肥料」のような役割を持っています。
なかでもBDNFと呼ばれる神経栄養因子は、記憶や学習、ストレスに対する強さ、うつ病などとの関係が注目されてきました。
そこで今回、イタリアの研究チームは、1年以上続いていいる長期の恋愛関係とこのBDNFの関係に注目しました。
彼らのねらいは、安定した恋愛関係にあるかどうかで、血液中のBDNFの量に違いがあるかどうかを確かめることでした。
もし本当に、恋人の有無で「脳の肥料」の量が違っていたとしたら、私たちの人間関係は、心だけでなく体の深いところにまで足跡を残していることになります。



























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