経験は能力の結晶化を促進する可能性がある
![人類は種としてプログラミングには適応していないが、個人ならば可能かもしれない](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2020/12/52c2cc8de34de73b4e10f05fdea987aa-900x471.jpg)
今回の研究によって、コードの読み取りは幅広い認知機能にかかわる分散ネットワーク(脳の総合力)に頼っていることが示されました。
しかし研究者たちは、プログラミングにかかわる豊富な経験が、必要とする脳機能を独自にクラスター化あるいは結晶化させる可能性があるとしています。
というのも、人類はまだコード理解に専門的にはたらく脳領域を種として獲得していないものの、経験の浅い人と豊富な人の間には明らかな活性度の違いがあったからです。
豊富な経験と才能に恵まれたプログラマーの脳はコードに親和性を示し、より早くより高い活性度を示します。
これは一般に、集中力が高いと言われている状態です。
また今回の調査結果は、コーディングを数学ベースのスキルとして教えるか、言語ベースのスキルとして教えるかについて決定的な答えがないことも示唆します。
コンピュータサイエンスの教育者を目指すのならば、言語にも数学にもかたよらない独自のアプローチが必要になるかもしれませんね。