コード理解は言語でも数学でもない脳の総合力である
![分散型ネットワークは汎用的なシステムである](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2020/12/72989c18586592ec79aa34e702f88674-900x517.jpg)
今回の研究を主導したフェドレンコ氏らのチームは、言語と他の脳機能の関係を長年追い求めてきました。
過去に彼らの研究は、音楽と数学は言語ネットワークを活性化させない、独立性の高い分野であることを示しました。
そして、音楽と数学に続いてチームが興味をもったのが、プログラミングだったのです。
ただ音程を理解する音楽と数の認知にかかわる数学は人類に古くから備わってきた機能である一方、プログラミングは非常に新しい分野の発明であり、人類の脳はまだ優れたプログラマーになるような選択圧を受けていません。
今回の研究ではコードの読み取りに分散型ネットワークが関連していることが示されましたが、この分散ネットワークは数学を含めた高度な認知機能がかかわるほとんどの分野で働いている汎用システムと言える存在です。
これは汎用的なPCを専門的な用途に用いるのと同じであり、プログラマーとしての優秀性が脳の全般的なスペックに頼らざるを得ないことを示唆します。