不妊症への対処の難しさ
まだ不明な点は多いものの、人類全体の生殖能力の低下が出生率に響いているとしたら恐ろしい問題です。
ただ男性の不妊症を問題として来ましたが、最初に述べたように、不妊の問題には男女双方の要因が絡みます。
男性の精子は常に生産され続けるのに対して、女性の持つ卵(卵子)は胎児のときに生産されたもので、生まれて以降は増えません。
つまり女性の卵子には、数に限りがあり、生まれたときに持っていた卵を消費していくため、全ての卵子は時間とともに劣化していってしまいます。
卵子の老化は主に30歳を過ぎてから始まり、35歳を過ぎてからは急激に質の低下が進むとされています。
このため女性では40歳を過ぎると、ほとんどの人が不妊症になってしまうとされています。
男性の精子が弱っている場合、体外受精などの選択肢も出てきますが、妊娠には根本的なタイムリミットがあるのです。
いざ、子どもが欲しいとなって不妊症に気づき、それが男性側の問題だったとしても、対処の時期を逃してしまうと不妊治療に望んでも妊娠できないという状況になってしまう可能性もあります。
こうした状況は晩婚化が進むと深刻になるかもしれません。
さまざまな要因で、人類は少子化に向かっていく可能性があります。
そう考えると、生まれてきてくれる子どもたちはますます大切にしないといけないと感じますね。