走って痩せるには「食生活の改善」が必須
ランニングが人気のエクササイズである理由は、走ることに多くのメリットがあるからです。
ジャクソンビル大学(Jacksonville University・米)の運動学専門家、キャサリン・サエンツ氏は言います。
「ランニングは、私たちの身体の代謝率を調整し、体重管理に影響を与えるストレスを軽減します。
また、体内の炎症を予防して、骨格筋を質・量ともに向上させ、体脂肪を減らすのに役立ちます」
これだけでなく、ランニングのような有酸素運動には、気分の高揚、心血管疾患のリスク低下、睡眠の質の改善など、プラスの効果が盛り沢山です。
ランニングマシーンさえあれば、雨の日でも屋内で走ることができます。
その一方で、「ダイエットのためのランニングは、食生活や遺伝との密接な関係がある」とサエンツ氏は指摘します。
とくに、食べ物や飲料から摂取される「カロリー」は、考慮すべき重要なポイントです。
私たちが食事をすると、食べ物に含まれるカロリーは物理的なエネルギーに変換されるか、脂肪として体内に蓄積されます。
そのためカロリーは燃焼して使わない限り、脂肪の貯金となって体重増加につながってしまうのです。
つまり、体重を維持するには、「カロリー摂取量」と「エネルギー消費量」のバランスを取る必要があります。
コロナ太りの原因は、カロリー摂取量ばかりが増えて、エネルギー消費量が減っていることが原因です。
脂肪の貯蓄を使い切るには、運動量を増やすことが肝心であり、その中でもランニングは、筋トレやサイクリングといった多くの運動に比べて、エネルギー消費量が多いことが分かっています。
それから、ランニング量を増やしても、食べる量まで増えてしまったら、当然ですが体重は減りません。
ただ、ここで注意すべき点は、ただ食べる量を減らすのではなく、食事の質を重視することです。
サエンツ氏は「身体に必要な多くの栄養素を満たすために、必須栄養素を豊富に含み、少ない量で満腹感が得られ、持続可能な食事メニューを選ぶのが良いでしょう」と述べています。
ですから、これまで何度も言われているように、運動量を増やすだけでなく、スナック菓子やインスタント麺、ファストフードを控え、肉や魚、野菜、果物をバランス良く摂取することが肝心でしょう。
このように、走って痩せるというのは一朝一夕にできることではなく、さまざまな要素に大きく左右されます。
健康的な食生活に加えて、睡眠の質やストレスレベルの管理も重要です。
また、ランニングがどうしても合わないという人は、ウェイトトレーニングや縄跳び、水泳などが推奨されています。
とくに水泳は、カロリー消費に最も適した有酸素運動の一つとされ、ランニングほど気軽にはできませんが、公立的に体重を落とすにはもってこいのエクササイズでしょう。