宇宙飛行士を放射線から守るシールド
地球では、強力な磁気圏がシールドとなって宇宙放射線を防いでくれています。
また地球から408km離れた国際宇宙ステーション(ISS)は高レベルの放射線を受けているものの、地球のシールドからある程度の恩恵を受けています。
そのため宇宙飛行士たちは、最大1年間ISSに留まれるようです。
しかし、月や火星を目指す宇宙飛行士たちは、放射線の影響をすべて受けることになります。
高レベルの被ばくが続くなら、白内障やがん、その他さまざまな病気を引き起こしてしまう恐れがあるのです。
したがって彼らは、放射線を遮断するシールドを地球から持ち込まなければいけません。しかし宇宙船に積み込める荷物の量は限られています。
そこでチームは、発想の転換として生物でシールドを作る方法を探すことにしました。
少量の生物シールドを宇宙に持っていき、宇宙空間で十分に成長させるのです。
もし「宇宙空間で成長していく放射線シールド」が可能になれば、これは宇宙開発の大きな革新となるはずです。
そして最近、研究チームはある種の真菌にその可能性を見出しました。