真菌の放射線シールドの実用化は遠い
Cladosporium sphaerospermumはその性能から、宇宙飛行士を放射線から保護するシールドとして役立つと考えられます。
しかし現段階では、実用化は遠いと言わざるを得ません。
なぜならチームの計算によると、火星の放射線レベルを地球並みに下げるには、居住地を厚さ2.3mの真菌で覆う必要があるからです。
ちなみに、火星の土壌「レゴリス」の地下3mで生活すれば、同様の放射線レベルを達成できるとのこと。
こちらの方がまだ現実的かもしれません。
しかし「放射線で成長してシールドになる真菌」の性質は貴重であり、将来的に利用できる可能性はあります。
もしからしたら遠い将来、「真菌で作られた宇宙服」や「放射線を遮断するカバー」などが作られているかもしれませんね。