ハエトリグサはどうやって葉を閉じるのか?
ハエトリグサの捕虫葉は、左右2枚の葉片が合わさったような形をしています。
葉の内側には小さなトゲの感覚毛があり、虫がこれに触れるとトラップが起動し、葉全体に電気信号が広がります。
そして捕虫葉は、開いた状態から閉じた状態へと一気に変化するのです。
これまで、この葉を閉じる高速運動は「水分の移動」によって起こると考えられてきました。
植物の動きの多くは、水の流れによって細胞内の圧力が変わり、形が変化することで生じます。
たとえば、オジギソウが触れられるとパタパタと葉を閉じる動きも、こうした水圧変化と関係しています。
そのためハエトリグサでも、葉の片側から反対側へ水が移動し、一方が膨らむことで葉が曲がって閉じるのだと考えられてきました。

しかし、この説明には大きな弱点がありました。
研究チームが調べたところ、水分が捕虫葉の厚みを横断するには、30〜150秒ほどかかると推定されました。
一方で、ハエトリグサが葉を閉じ始める動きは約1秒のスケールで起こり、最後の高速閉鎖はわずか0.2秒ほどで完了します。
つまり、水の移動だけでは、あの速さを説明するには遅すぎるのです。
さらに、水がじわじわ移動して閉じるなら、葉の中に遅れて伝わる波のような動きが見えるはずです。
しかし、チームはそのようなパターンを見つけませんでした。
そこで彼らは、ハエトリグサの葉が閉じる直前に、葉そのものの硬さが変化しているのではないかと考えました。




















































