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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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ハエトリグサが「高速で葉を閉じられる」秘密を解明

2026.06.16 17:00:28 Tuesday

ハエトリグサは、植物でありながら獲物を捕らえる“捕食者”です。

葉をあごのように広げ、そこに入り込んだ昆虫やクモの仲間をパチンと閉じ込めて消化し、栄養を吸い取ります。

しかし、ここには長年の謎がありました。

植物には動物のような筋肉も神経もありません。

それなのに、なぜハエトリグサは獲物が逃げる前に、あれほど素早く葉を閉じられるのでしょうか。

この疑問は、かつてチャールズ・ダーウィンも強く関心を寄せた問題でした。

そんな中、フランス国立科学研究センター(CNRS)らの研究チームは、ハエトリグサの高速スナップの仕組みを詳しく調査。

その結果、ハエトリグサは、葉の外側表面の細胞壁を急速に柔らかくすることで、高速の閉鎖を引き起こしていることが明らかになったのです。

研究の詳細は2026年6月11日付で科学誌『Science』に掲載されました。

Scientists Finally Discover How Venus Flytraps Snap Shut So Fast https://www.sciencealert.com/scientists-finally-discover-how-venus-flytraps-snap-shut-so-fast Scientists reveal surprising mechanism behind Venus flytrap’s rapid snap https://www.theguardian.com/science/2026/jun/11/venus-flytrap-rapid-snap-mechanism
Fast cell wall softening causes Venus flytrap closure https://www.science.org/doi/10.1126/science.aed5051

ハエトリグサはどうやって葉を閉じるのか?

ハエトリグサの捕虫葉は、左右2枚の葉片が合わさったような形をしています。

葉の内側には小さなトゲの感覚毛があり、虫がこれに触れるとトラップが起動し、葉全体に電気信号が広がります。

そして捕虫葉は、開いた状態から閉じた状態へと一気に変化するのです。

これまで、この葉を閉じる高速運動は「水分の移動」によって起こると考えられてきました。

植物の動きの多くは、水の流れによって細胞内の圧力が変わり、形が変化することで生じます。

たとえば、オジギソウが触れられるとパタパタと葉を閉じる動きも、こうした水圧変化と関係しています。

そのためハエトリグサでも、葉の片側から反対側へ水が移動し、一方が膨らむことで葉が曲がって閉じるのだと考えられてきました。

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オジギソウ/ Credit: ja.wikipedia

しかし、この説明には大きな弱点がありました。

研究チームが調べたところ、水分が捕虫葉の厚みを横断するには、30〜150秒ほどかかると推定されました。

一方で、ハエトリグサが葉を閉じ始める動きは約1秒のスケールで起こり、最後の高速閉鎖はわずか0.2秒ほどで完了します。

つまり、水の移動だけでは、あの速さを説明するには遅すぎるのです。

さらに、水がじわじわ移動して閉じるなら、葉の中に遅れて伝わる波のような動きが見えるはずです。

しかし、チームはそのようなパターンを見つけませんでした。

そこで彼らは、ハエトリグサの葉が閉じる直前に、葉そのものの硬さが変化しているのではないかと考えました。

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