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オーストラリアでパイプカットが急増 / Credit:Canva
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パイプカットが8年で60%増加、生活費高騰が背景か

2026.07.27 11:30:33 Monday

オーストラリアで、パイプカットを受ける男性が急増しています。

18~44歳の年間施術件数は、2016年の1万8544件から2024年には2万9848件となり、8年間で60%以上増加しました。

同じ時期、同国の出生率は過去最低水準まで低下しています。

アデレード大学(Adelaide University)の研究チームは、住宅費や子育て費用の上昇などが、家族計画に影響している可能性に注目しています。

ただし、今回の研究は生活費とパイプカットの因果関係を直接調べたものではありません。

研究成果は2026年6月6日付で、査読前論文を公開するプレプリントサーバー『medRxiv』に掲載されました。

Snip happens: More Aussie men choosing vasectomies as cost-of-living pressures rise https://adelaide.edu.au/about/news/2026/snip-happens--more-aussie-men-choosing-vasectomies-as-cost-of-li/
Snip Happens: A Retrospective Study of Vasectomy and Birth rates in Australia https://doi.org/10.64898/2026.06.03.26354864

パイプカットと出生率を全国規模で比較

パイプカットとは、精子を運ぶ精管を切断またはふさぐ、男性向けの永久的な避妊法です。

再建手術は簡単ではなく、成功率も100%ではないため、将来子どもを望む可能性も含めて慎重な判断が必要です。

オーストラリアでは出生率の低下が長く議論されてきました。

しかし、男性の永久避妊が近年どのように変化したのかを、出生率と並べて調べた全国規模の研究はありませんでした。

そこで研究チームは、2015年7月から2024年12月までの精管切除と出生の推移を、州・準州と年齢層ごとに比較しました。

精管切除の件数には、オーストラリアの公的医療制度であるMedicare Benefits Scheduleの請求記録を使用しました。

対象は18~24歳、25~34歳、35~44歳の男性です。

さらにオーストラリア統計局の人口データを使い、男性10万人当たりの施術率を算出しました。

出生についても、同じ年齢区分の女性10万人当たりの出生数を求めています。

季節的な変動や一時的な増減をならすため、直近12カ月分を平均する「12カ月移動平均」も用いられました。

その結果、年間施術件数は8年間で60%以上増え、人口当たりの施術率も長期的に上昇していました。

増加はすべての州と準州で確認され、施術率が最も高かったのは35~44歳でした。

一方、同じ期間に出生率は低下していました。

どの年代で変化が目立ったのか、より詳しい結果を次項で見ていきます。

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