全米各地でGPSに10メートル以上の誤差が発生、犯人はオーロラだった
全米各地でGPSに10メートル以上の誤差が発生、犯人はオーロラだった / Credit:Canva
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全米各地でGPSに10メートル以上の誤差が発生、犯人はオーロラだった

2026.09.04 20:30:21 Friday

アメリカのエアロスペース・コーポレーション(The Aerospace Corporation)などの研究チームは、2025年11月の巨大磁気嵐の夜、オーロラが明るさを増すたびに、その真下でGPSが狂っていたことを突き止めました。

乱れはほぼ東海岸から西海岸に及ぶ帯に広がり、場所によっては位置の誤差が10メートルを超えていました。

誤差を生んだのは、オーロラの下でGPSの電波が星のようにまたたいたことでした。

しかも舞台は、GPSにとっての「安全地帯」とされてきた中緯度です。

論文では、広い経度にわたる中緯度の強いまたたき(振幅シンチレーション)は一度も報告されていないと記述されています。

はるか上空で光っているだけのオーロラは、どうやって地上の電波をまたたかせたのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年8月29日に『Geophysical Research Letters』にて発表されました。

Impacts of Mid-Latitude Ionospheric Dynamics on RF Applications During the November 2025 Superstorm Event https://doi.org/10.1029/2026GL124645

その夜、オーロラが南まで伸びてきた

その夜、オーロラが南まで伸びてきた
その夜、オーロラが南まで伸びてきた / 2025年11月の太陽嵐の際に観測されたオーロラ/image:Earth Science and Remote Sensing Unit, NASA Johnson Space Center)

カーナビやスマホの地図で、現在地の点が走ってもいないのに隣の道路へ飛ぶ。

そんな経験は誰にでもあるはずです。

たいていは数秒で元に戻り、原因も高いビルやトンネルなど身近なものです。

ずれがその程度で済むのは、頭上が静かだからです。

GPSの電波は、衛星から地上に届くまでに上空の電気を帯びたガスの層(電離圏)を必ず通ります。

この層にムラができると電波は乱れますが、そうした乱れが起きる場所は、昔から北極圏と赤道付近と相場が決まっていました。

アメリカ本土のような中緯度は、GPSにとって安全な場所だと考えられてきたのです。

しかし2025年11月11日の夜は違いました。

太陽から吹きつけた嵐が地球の磁場を激しく揺さぶり、地磁気の乱れを示す指標(Kp指数)は最大値の9に達しています。

普段は北極圏に近い空でしか見られないオーロラが、この夜は南のフロリダ州中部まで見えうる範囲を広げました。

安全地帯とされてきた空に、オーロラそのものが南下してきたのです。

人々が歓声を上げて見上げたその光の下で、GPSの電波に何が起きていたのか。

研究チームは、カナダ南部に置かれたオーロラ観測カメラの映像と、アメリカとカナダ全土に散らばるGPS受信機のデータを突き合わせました。

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