双子のデータで「遺伝」と「環境」を切り分ける

自殺に関わる考えや行動には、自殺について考えること、計画すること、実際に試みることなどが含まれます。
うつ病は自殺の最も強い要因の一つとされていますが、自殺の危険はうつ病だけでは説明しきれません。
実際、自殺について考えたり行動したりした人の中には、はっきりした心の病気の経験がない人もいます。
以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(自殺や自傷について考えると「こころの痛み」が軽減される)
また、これまでの双子や家族の研究から、自殺の考えや行動には遺伝の違いが一部関わることが示されてきました。
そこで研究チームは、オーストラリアのブリスベンで続いている双子の長期調査のデータを分析しました。
対象は、ヨーロッパ系の若い双子とそのきょうだい、計2876人で、平均年齢は約26歳です。
アンケートでは、2週間以上、ほぼ毎日、一日の大半にわたって気分が落ち込んだ経験がある人に、その間に2回以上、自殺を考えたか、計画したか、試みたかをたずねました。
分析の柱は、一卵性の双子(遺伝子がほぼ同じ)と二卵性の双子(ふつうのきょうだいと同じく、遺伝子の約半分が共通)で答えがどれほど似ているかを比べ、遺伝と環境の影響を見積もる方法です。
さらに「多遺伝子リスクスコア(たくさんの遺伝子の小さな違いをまとめて、生まれつきのなりやすさを見積もる数値)」も使いました。
このスコアは、過去の大規模な研究の結果をもとに、うつ病用と自殺未遂用の2種類を用意しました。
はたして、自殺の考えや行動とうつ病は、同じ根っこから生えているのでしょうか。





















