津波によって発生した磁場から波の高さを素早く予測する
新しい研究では、南太平洋のタヒチ周辺で観測された海底磁場と津波波高の同時データに着目し、その関係性を解析しました。
その結果、津波に伴う磁場変化は津波そのものよりも早く現れると判明。
そしてこの磁場から高精度で津波の高さを予測できると分かりました。
そこで実際に津波で発生した海底磁場による予測結果と、津波波高を実測したデータを比較したところ、非常に良く一致したのです。
さらに津波の発生源から数千km離れた場所でも、磁場の検出が可能であると分かりました。
つまり海底で観測される磁場をモニターしていれば、津波の到来をいち早く検出でき、津波の高さも磁場の観測値から直接推定できるのです。
今後は海底磁場の観測所を増やすことで、より正確で素早い津波予測が可能になるかもしれません。
従来の津波警報との違いはわずか1分程度かもしれませんが、それで多くの命が助かるなら、この研究に力を注ぐ価値は十分にあるでしょう。
磁場による津波予測の実装に期待したいものです。