1世帯の電気使用量を十分まかなえる家庭用「風力発電壁」
通常の風力発電機は、いわゆる「風車」の型を採用しています。
そしてより効率的に発電するために、大型化したり集合設置したりしています。
広大な土地に複数の大型風力タービンが並んでいる光景を見たことがある人も多いでしょう。
しかし、これら従来の風力発電機にはデメリットがあります。
その大きさや回転するブレードの危険性から、混雑した都市部や小さな家庭に設置するには不向きなのです。
そこでデザイナーのドーセット氏は、新しく家庭用の風力発電機を開発することにしました。
たくさんの小型風力タービンで構成された「風力発電壁」をデザインしたのです。
開発された風力発電壁は2.4m×7.6mという目立たないサイズですが、ユーザーのニーズに合わせてデザインやサイズを調整できるとのこと。
驚くべきは、その発電量です。
現在、この風力発電壁は年間1万kWh(キロワット時)の電力量を生み出すと言われています。
日本の環境省によると、1世帯の年間電気消費量は平均4332kWhです。
つまり、新しい風力発電壁は1年で一般世帯の2年分以上の電力量を発電できることになります。
家庭用の風力発電機としては十分な性能があると分かりますね。
また風力発電壁はアート・オブジェクトとしての側面もあります。
デザインされた風力タービンの回転には独特の魅力があり、家や会社の壁、または高速道路の脇に設置することで、目にする人を楽しませてくれるでしょう。
現在ドーセット氏は、この風力発電壁を一般販売できるようメーカーと話し合っている最中です。
デザイン性が高く、環境にやさしい家庭用風力発電壁。皆さんの家にも設置することを計画してみてはいかがでしょうか。