銀河中心に映る驚きの構造物たち
今回の観測に映った多くの電波放射の詳細な由来や、なぜこのようになっているかという部分は正確にわかっていません。
しかし、中には非常に興味深いものが記録されています。
これは珍しいほぼ完全な球形を維持した超新星爆発の残骸です。その中心部では新たなブラックホールが生まれているのかもしれません。
これは銀河中心部の混沌とした電波の泡の領域を映したものです。
明るく輝いている部分は、超大質量ブラックホール「いて座A*」です。
ここから複雑な巻雲のような電波放射が伸びていて画像の大部分を占めています。
この画像も超新星残骸を映したものです。
左側から高速で移動しているように見える尾を伸ばした物体は、研究者からは「the Mouse(マウス)」と呼ばれていて超新星爆発で形成・放出された可能性のある電波源(パルサー)です
右側にも特徴的な光る筋が伸びていますが、こちらは「‘the Snake(スネーク)」と呼ばれていて有名な長い電波フィラメントの1つだといいます。
この長い電波のフィラメント(線)は、元の画像の中にも数多く見えています。
これは長いものだと100光年にもわたって伸びていて、35年以上前に発見されていますが、その起源の決定的な説明はできていません。
まだまだ宇宙には謎の構造が数多くあるようです。
今回の撮影は、そんな謎に迫るための重要な手がかりを天文学者たちに提供してくれるものになるでしょう。