脳活動と政治的スタンスは関連あり!悪用すればディストピアが誕生する?
実験の結果、タスク中の脳活動と政治イデオロギーには明らかな関連性が見いだされました。
つまり脳活動を見るだけで、その人が保守派かリベラル派か分かるのです。
また、参加者にタスクを与えず、特に何も考えないよう指示したときでさえ、それぞれの脳活動から政治イデオロギーを判断できたようです。
研究チームはこの点について、「刺激が全くなくても、脳の機能がその人の政治的思想を予測するのに役立つ」と述べました。
さらに3つのタスクでは、より強い関連性が見いだされ、タスクの反応によって過激派か穏健派か見分けることもできたようです。
とはいえクランマー氏は、今回の結果では分からない部分があることを次のように認めています。
「脳活動と政治イデオロギーには確かな関連があります。
しかし、特定の脳活動がその人をある政治イデオロギーへと導くのか、もしくは特定の政治イデオロギーを選択することがそれに合った脳活動を誘発するのかは分かりません。
もちろん、両方が組み合わさっている可能性もあります」
さて、今回の研究はここまでですが、この結果を知ると、「このデータを悪用するなら、人々の政治的スタンスを変化させられるかも」と考えてしまいますね。
そのような変化を起こせないにしても、今回の研究を悪用すれば、将来的には秘密警察が脳をスキャンするだけで個人の政治思想を判断できるようになる可能性もあります。
反乱分子がいない支持率100%の平和な国作りも夢ではないかもしれません。