「吸血鬼退治」の道具とはどんなものなのか?
まず、木製の箱の表面には真鍮(ちゅう)の十字架が2つ付いており、さらに、フタを開けた内側にも、キリストの磔刑像が中央に一つ取り付けられています。
吸血鬼退治の道具には、同じ型のピストルが2丁、真鍮の火薬入れと燭台、聖水、聖書、ロザリオなどが入っていました。
ロザリオとは、カトリック教会において、聖母マリアへの祈りを唱える際に用いる数珠のことです。
また、吸血鬼退治でおなじみの、心臓に打ち付ける杭とハンマーも入っています。
また、道具にはヘイリー卿のイニシャルが刻印されており、彼の名前と住所が記された当時のロンドン警視庁(Metropolitan Police)の書類も同封されていました。
吸血鬼退治に必須の道具はだいたい揃っており、強いて無いものを挙げるとしたら、ニンニクくらいでしょうか。
このキットは、世界各地のコレクターやバイヤーの関心を引き、オークション開始前から大きな注目を集めました。
Hansonsのオーナーであるチャールズ・ハンソン(Charles Hanson)氏いわく、「フランス、アメリカ、カナダなど世界各地から入札が殺到し、このニュースは大々的に報道された」とのこと。
そのおかげか、事前の予想を大きく上回る1万3000ポンド(約210万円)の高値で落札されました。
落札したイギリス在住の匿名の男性は「落札できたことに大変驚きましたし、嬉しく思いました。これはとても魅力的なアイテムで、会話のネタにもなりますよ」とインタビューに答えています。
イギリスに定着している言葉ではないでしょうが、厨二心は世界共通のもののようです。