女の子は男の子と比べて外遊びが少ない
調査には、イギリスに住む2~4歳の子供(男の子52%、女の子48%)1166人とその保護者が参加しました。
保護者は子供が日ごろどんな遊びをしているか、どれほどの時間遊んでいるかを報告しました。
その結果、2~4歳の子供たち(未就学児)は1日あたり約4時間遊んでおり、そのうち1時間45分は外遊びしていることが分かりました。
そして女の子は、2歳以降から男の子よりも外遊びする時間が短く、結果として身体活動も少ないと分かりました。
研究チームは、この結果について次のように述べています。
「年長の子供では、性別に応じて活動パターンが変化していく傾向があり、女の子は外遊びする時間が短くなるものです。
しかし、2歳という早い時期で、既にこの傾向が見られるとは予想していませんでした。
外遊びと身体活動の関連性を考慮すると、女の子は人生の非常に早い段階で既に不利な立場にあるのかもしれません」
確かに、幼少期の段階で、遊び方には男女差が生じているものであり、私たちもそれを知っています。
「女の子は家の中でのおままごとを好み、男の子は外で走り回るのを好む」というイメージを持っている人は少なくないでしょう。
子供にそのような好みの傾向が生じているケースもあれば、保護者が最初から「女の子には人形、男の子にはサッカーボール」を与え、それぞれの遊びに無意識に誘導しているケースもあるでしょう。
そして研究チームは、この幼少期の身体活動の少なさと、将来、精神的問題を抱えやすくなることを関連付けています。
ただ、これは単に社会的な傾向として、幼少期に女の子の方が外で身体を動かして遊ぶ傾向が少ないから精神的に病みやすいと言っているに過ぎません。
女の子でなくとも、現代においてはネットやゲームなどに幼い頃からハマってしまって、外で遊ばなくなる子どもというのは、男女を問わず増加傾向にあります。
そのため男の子でも病んでる子多いよ、という印象を持つ人がいるとしたら、それはこうした時代変化を反映したものかもしれません。
精神的な健康と身体活動量の関係は、現在様々な研究から指摘されていますが、実際幼少期の遊び時間の使い方で思春期以降に確認可能な程の差を生むのだとしたら、子育てする人たちがちょっと意識するだけで病んでしまう人を将来大きく減らせるかもしれません。
今回の研究では、子供たちの外遊びのほとんどが「自宅の庭」で行われており、自宅の庭以外では、公園などの中にある「遊び場」や「緑地」での頻度が高いと分かりました。
日本で遊べるほどの広さがある庭付きの自宅はかなり難しい条件ですが、近所に緑地や公園がある家ならば選択肢として十分に考慮することが可能でしょう。
もし、そのような条件を満たせないならば、保護者が積極的に子供をアウトドアのレジャーに連れていって遊ばせることを意識すべきでしょう。
小さい頃はよく自然公園に連れて行ってもらったし、小学校に上がれば休日は毎週山や海、川に喜んで連れて行かれたものだけど、捻くれた女になっちゃいましたよ
それはひねくれているのではなく、物事の本質や価値を図る能力がそだっているだけではありませんか?
性差の話なら月経や妊娠によるホルモンの変動の影響のほうが強いです。
幼少期の外遊びの頻度を原因とするならば、見出しが適当でないと感じます。
たしかに「幼少期の外遊びの~」より「女の子の方が~」のほうがPV数上がりそうですが……
この記事だけだと、活動量の少なさと精神疾患の発生率に相関があるってことしか読み取れないような。女の子で活動量が多い子、男の子で活動量の少ない子はそうでない男女と比較してどうなんだろう。そこ書かないと男女比較にならないと思うなぁ。
これは違う。外遊びを積極的にするような性格の人間だからこそ、精神を病みにくい…という観点からの比較・対象実験がない。同じ資質・傾向をもった人間だけを集めて、運動量だけ制限し、その後の長期観察を経ないと意味がない。だから、現時点ではバイアスのかかった結論になっている。