1日に食べ物について決断する回数は何回?

皆さんは、1日に何回、食べ物に関する決断をしているかご存知でしょうか 。
朝起きて「朝食に何を食べるか」から始まり、ランチの選択、間食の有無、夕食のメニュー、そして「もう一口食べるか」といった小さな決断まで、私たちは驚くほど多くの食の選択を繰り返しています。
コーネル大学のブライアン・ワンシンク氏(Brian Wansink)らは、実際に1日にどれくらいの食べ物に関する決断をしているのかを調べました。
調査の結果、「1日にどれくらいの食べ物に関する決断をしているか」という大まかな問いに対しては、平均15回と回答したのに対し、典型的な1日について、「いつ」「何を」「どれくらい」「どこで」「誰と」食べるかといった詳細に尋ねると、その決断の合計は平均226.7回になったのです。
この結果からわかるのは、私たちが食事に関する決断を、無意識的に、そして驚くほど多く下しているという事実です。
このような無意識に行っている決断は、意識的に行った決断と比べて、レストランの照明やスーパーマーケットのBGM、パン屋の前の焼きたてのパンの香りなど環境に存在する要因に左右されやすいことが想定されます。
例えば、レストランに船乗りとボートの置物を配置することで、魚料理の注文比率を22.4%から41.8%に増加したことを示す研究などが良い例でしょう。
近年、新たに注文を取るスタッフのある特徴が、レストランの客の注文数を変えることが明らかになりました。
それはスタッフの体型です。
ゲッティンゲン大学のティム・ドーリング(Tim Döring)氏らの研究チームは、レストランのスタッフの体型(身長と体重)と客がどの食べ物と飲み物をどれくらい注文したのかを調べました。
調査では、米国を中心に60のレストランで、497組の食事客と店員のやり取りを記録しています。
彼らは、店員と注文客の容姿から身長と体重を推定し、BMIを算出しました。



























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