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”クモがつけている真珠のネックレス”の正体とは? / Credit:Canva
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クモにぶら下がる”真珠のネックレス”は「体液で膨らんだ新種ダニ」だった

2026.02.04 11:30:42 Wednesday

博物館で長年保管されていたあるクモは、まるで真珠のネックレスをつけているように見えました。

しかし詳しく調べてみると、その正体は装飾ではなく、クモに寄生して体液を吸っていたダニの幼生だったのです。

この奇妙な発見を報告したのは、ブラジルのブタンタン研究所(Instituto Butantan )の研究者たちです。

彼らは、ブラジルではこれまで記録のなかったクモ寄生性のダニを、新種として正式に記載しました。

この研究成果は、2025年10月7日付の『International Journal of Acarology』に掲載されています。

※2ページ目にクモの画像があります。苦手な方はご注意ください。

This Brazilian Spider Appears to be Wearing a Pearl Necklace But the Truth Is Much Creepier https://www.zmescience.com/ecology/animals-ecology/this-brazilian-spider-appears-to-be-wearing-a-pearl-necklace-but-the-truth-is-much-creepier/ This spider’s “pearl necklace” was living parasites https://www.sciencedaily.com/releases/2026/01/260127112139.htm
First species description of Araneothrombium Mąkol, Felska and Król, 2017 (Trombidiformes: Microtrombidiidae) parasitizing spiders in Brazil https://doi.org/10.1080/01647954.2025.2566344

博物館に眠っていたクモに”真珠のネックレス”らしきものが……実は新種ダニだった

今回の発見の舞台となったのは、ブラジルにある動物標本の保管施設です。

研究者たちは、リオデジャネイロ州で採集され、長年ガラス瓶の中で保管されてきた幼体のクモを調べていました。

その中の一個体に、肉眼では気づきにくいものの、拡大すると明らかに異様な構造が見つかりました。

クモの頭胸部と腹部の境目に、小さな球状の粒が輪を描くように並んでいたのです。

まるでクモが真珠のネックレスをつけているかのようです。

この正体を確かめるため、研究チームは調査を開始します。

すると、その球体はすぐに寄生性ダニの幼生であると判明します。

しかも、それらは単に付着しているだけでなく、体液を吸って大きく膨らんだ状態でした。

研究者たちは、光学顕微鏡と走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、これらのダニ幼生の形態を詳しく分析しました。

体の構造や表面の微細な特徴を既知の種と比較した結果、どの種にも一致しないことが明らかになります。

こうして記載されたのが、新種 Araneothrombium brasiliensisです。

このダニは、これまでコスタリカでしか知られていなかった Araneothrombium 属に属しており、ブラジルでの確認は今回が初めてでした。

さらに分析の結果、このダニは3つの異なる科の幼体クモに寄生していることも分かりました。

では、どのような仕組みで装甲の硬いクモに取り付き、なぜ幼生の姿しか見つからないのか、その理由を次項で見てみましょう。

※次項にはクモの画像があります。閲覧注意です。

次ページ新種ダニはクモの「弱点」を突いていた

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