「子供と子犬が一緒に育つ」ことの現実とは?メリットあり!
コロナ禍で自宅で過ごす時間が増え、家族の孤独や不安が強まる中で、犬を家族に迎える動きはイギリスでも急速に広がりました。
ペットは癒しや希望の象徴として受け止められ、子供のメンタルヘルスを支えてくれるという期待が高まりました。
ただし過去の研究は大人の飼い主に焦点が当たりがちで、子供の経験や家族全体への影響は十分に分かっていませんでした。
研究チームはこのギャップを埋めるため、子供がいる家庭に子犬を迎えた時に、家族の心の健康や日常生活にどのような変化が起きるのかを詳しく調べました。
対象は2019年から2021年に生後16週未満の子犬を迎えたイギリスの家庭です。
母親を中心とした保護者382人と、8歳から17歳の子供216人がオンライン調査に参加しました。
質問項目は、犬を迎えた理由、世話やしつけの実際、子供と犬の関わり方、家族のメンタルヘルスの変化、期待と現実のギャップなど多岐にわたります。
そして調査と分析の結果、多くの家庭で「犬が家族の心の支えになった」という実感が報告されました。
特に子供は、犬がいることで寂しさや不安がやわらぎ、つらい時にそばにいてくれる存在として受け止めていました。
パンデミック下でも、犬がいることで毎日に張り合いが生まれ、家族で散歩に出るなど新しい日課ができたという声が多く寄せられています。
また、犬の世話を通じて子供に責任感が芽生えたり、親子の会話が増えたと感じる保護者もいました。
こうした結果から、子犬は多くの家庭で“寄り添う相手”として、子供や家族の気持ちを支える役割を果たしていたことが確認されました。
私たちがSNSで見てきた温かな光景や願っていたメリットが確かに存在したのです。
しかしこの調査では、新しく子犬を迎えることにはデメリットも存在することが明らかになりました。