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Credit:canva
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睡眠不足より「寝すぎ」の方が健康に悪い可能性

2025.12.01 07:00:17 Monday

睡眠不足が脳や心臓、精神面に悪影響を及ぼすことは、よく知られています。

しかし一方で、「寝すぎ」も健康に悪い可能性があるという報告が近年増えているのです。

中には「9時間以上の睡眠は、睡眠不足よりも死亡リスクが高い」という衝撃的なデータも示されています。

それでは、私たちはどのくらい眠るのが本当に健康的なのでしょうか。そして、寝すぎはなぜ問題視されているのでしょうか。

Is sleeping too much actually bad for your health? https://www.psypost.org/is-sleeping-too-much-actually-bad-for-your-health/

「寝すぎ」でもリスクが上がる?

成人に推奨される睡眠時間は1晩7〜9時間です。

これは、筋肉の回復、記憶の定着、感情の調整といった重要なプロセスが睡眠中に進み、翌日の心身を正常に保つためです。

睡眠不足がもたらす短期的な影響としては、疲労、気分の悪化、ストレス増加、集中力の低下などがあります。

長期的には、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)、2型糖尿病などの代謝異常、うつ病や不安障害といった精神疾患、さらには死亡リスクの上昇とも関連することがわかっています。

つまり「睡眠不足は体に悪い」は揺るぎない事実です。

しかし最近の研究は、もうひとつのリスクに光を当てています。

それが「睡眠過剰」です。

79本の追跡研究をレビューした最新論文によると、7〜8時間睡眠を基準とした場合、7時間未満の睡眠者は死亡リスクが14%高いことが確認されました。

ここまでは予想通りです。

しかし驚くべきはその先で、「9時間以上の睡眠者」は死亡リスクが34%も高かったという点です。

また、2018年の大規模レビューでも同様の結果が示され、9時間以上の睡眠は死亡リスクを14%上昇させる関連が報告されました。

さらに複数の研究において、必要量を超える長い睡眠は、うつ病、慢性痛、体重増加、代謝疾患などとも関連する可能性が指摘されています。

こうした結果を見ると、「寝すぎると危険なのでは?」と不安になるかもしれません。

しかし重要なのは、これらが「因果関係」ではなく「相関関係」であるという点です。

すなわち、「睡眠過剰が病気の原因だ」と断定されたわけではありません。

次ページなぜ「寝すぎ」と健康問題が結びつくのか?

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