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ショート動画の視聴中、自己制御に関わる脳領域の活動が一時的に低下する / Credit:Canva
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ショート動画は「自己制御」に関わる脳活動を一時的に低下させる

2026.07.16 18:00:28 Thursday

気づけば、数分のつもりが何十分もショート動画を見続けていたという経験はないでしょうか。

中国の浙江大学(Zhejiang University)の研究チームは、こうした動画への没入中に、自己制御を支える脳領域がどのように反応するかを調べました。

その結果、最後まで視聴されたショート動画を見ている最中、行動の監視や注意の制御に関わる2つの脳領域の活動が基準状態より低下していました。

研究の詳細は、2026年1月14日付で科学誌『NeuroImage』にオンライン掲載されています。

Short-video viewing temporarily shuts down cognitive control networks, study finds https://www.psypost.org/short-video-viewing-temporarily-shuts-down-cognitive-control-networks-study-finds/
Brain activity inhibition during Short Video Viewing: neurochemical insights https://doi.org/10.1016/j.neuroimage.2026.121722

ショート動画への没入中、自己制御を支える脳はどう動くのか

私たちは普段、誘惑を我慢したり、注意を保ったり、現在の行動が目的に合っているかを確かめたりしています。

こうした働きは「認知制御」と呼ばれ、自己制御を支える仕組みの1つです。

特に重要なのが、背側前帯状皮質(dACC)背外側前頭前野(dlPFC)です。

dACCは行動上の間違いや葛藤を検出し、追加の注意や努力が必要かどうかを評価する働きに関わります。

dlPFCは、注意を維持し、衝動を抑え、目標に沿った行動を実行するときに働きます。

これまでの研究では、難しい問題や衝動を抑える課題を使い、これらの領域が活発になる様子が主に調べられてきました。

一方、楽しく受動的なショート動画を見ているときの反応は、十分に分かっていませんでした。

研究チームは若い成人66人を募集し、測定データの品質基準を満たした56人を分析しました。

参加者はまず、プロトン磁気共鳴分光法を使い、安静時のdACCに含まれるグルタミン酸とGABAの濃度を測定されました。

グルタミン酸は神経活動を促す方向に関わり、GABAは神経活動を抑えたり調整したりする物質です。

続いて参加者はfMRI装置の中で、複数のショート動画が流れる6分間のブロックを2回視聴しました。

興味がなければ、手元のボタンを押して次の動画へ移ることができます。

研究では、最後まで見た動画を「好まれた動画」、再生時間の半分より前に飛ばした動画を「好まれなかった動画」と分類しました。

これは本人による評価ではなく、視聴を続けたかどうかを好みの指標として使ったものです。

分析の結果、最後まで見た動画では、dACCとdlPFCの両方で活動が基準状態より有意に低下していました。

より詳しい活動の違いと、脳内物質との関係を次項で見ていきます。

次ページ最後まで見たショート動画で認知制御領域が静かになった

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