本当に「押さえつけたから死んだ」のか? その奥にあるからだの事情
研究による調査は、取り押さえ中に突然死を起こした人は、体内に二酸化炭素が溜まり、血中が酸化したアシドーシスの状態だった可能性を示していました。
そして第二のポイントは、その状態で胸やお腹が少しでも圧迫されると、その体に溜まった二酸化炭素を十分に吐き出せなくなることです。
興奮状態の体は、平常時の何倍もの呼吸量が必要になります。特に重要なのが体内に溜まった二酸化炭素の排出です。
ところが、うつ伏せに寝かされ、複数人で背中や腰を押さえつけられると、胸がうまく動かず、呼吸が浅くなってしまいます。
その結果、肺で二酸化炭素を捨てる力が間に合わなくなり、体の酸性度が一気に危険なラインを超えて、心臓が止まってしまうのです。
このメカニズムの発見は、多くの人が抱いていた「警察が強く押さえつけたから死んだ」という直感的な理解とは異なります。これは押さえつける力が強すぎて窒息しているということではないからです。
研究チームによれば、死亡の本質的な原因は「圧迫そのもの」ではなく、拘束される時点ですでに体内で二酸化炭素が異常に蓄積していたこと、そしてその状態で十分な換気が確保できなかったことの組み合わせでした。
激しく暴れ続けた人の体内では、筋肉の活動で二酸化炭素の産生が急増し、血液中の二酸化炭素濃度が急激に上昇します。本来であれば深い呼吸でこれを排出できますが、拘束によって胸郭の動きが制限されると、必要な換気量を確保できなくなります。
その結果、二酸化炭素がさらに蓄積し、血液が急速に酸性へ傾く重度アシドーシスが進行し、心臓が限界に達して停止すると考えられています。
平常時であれば同じような拘束で致命的な事態になる可能性は低い一方、すでに二酸化炭素が危険域まで蓄積している状態では、ごく小さな換気制限でも急速に心停止へ向かうリスクが高まるのです。
研究チームは、この状態を「プライミング段階」と表現しています。
これは、まだ何とか踏みとどまってはいるものの、ほんの少し条件が悪化すれば一気に崩れ落ちる直前の状態という意味です。
このプライミング段階の問題を無視して、「押さえつけられたから死んだ」「押さえつけなくても死んだ」と議論しても、なかなか話がかみ合わないのは当然だといえます。
この研究は、拘束中の突然死をめぐる長年の混乱に「新しい説明」を与え、その核心に迫る重要な手がかりを提供したのです。
研究の注意点
とはいえ、この研究にも注意すべき点があります。
スウェーデン全国から集められた 52 例は、とても貴重なデータですが、それでもひとつの国の、特定の期間の記録にすぎません。
なおこのデータでは男性が大多数で、年齢は30代が中心、体格として過体重が目立つ点も報告されています。
同じような詳細な血液ガスや行動記録がそろっている国は世界的にも限られており、日本にはこうした全国規模の統計はありません。
また、過去の事件の記録には、拘束の姿勢や力のかけ方が簡単なメモだけで残されているものも多く、「誰がどのくらいの力で押さえていたのか」「どのくらいの時間、うつ伏せが続いたのか」といった点にはどうしても不確実さが残ります。
さらに、この研究が示しているのは「こうした条件が重なると、心停止に至りやすい」という相関関係であり、個々の事件について「何が決定的な原因であるか」を断定することはできません。
日本でも最初に取り上げた四日市の事件の他にも、類似した状況の事件は複数報告されていますが、それらの死因が今回の論文の報告で説明できるかは不明です。
死因はいつも、薬物、興奮、体格、持病、環境、拘束の姿勢など、複数の要因が重なって決まっていきます。
圧迫が絶対に安全ということでも、絶対に危険ということでもありません。
それでも、今回のような報告は興奮状態の人をうつ伏せに長時間押さえ続けないよう、周知することの重要性、警察や救急の訓練内容を見直すことの必要性を訴えています。
同時に、社会全体も「拘束中の突然死」という状況から、すぐに「押さえつけた人の過失」と決めつけないことが重要でしょう。
普通に考えると不自然な問題には、見落とされている科学的なメカニズムが存在する可能性があります。
その構造を理解し、それに合わせた現場の支援や制度づくりを進めていくことが、長い目で見れば最も多くの命を救う道なのかもしれません。


























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え?何当たり前で答えの出ている事を未解明のように扱ってるのこの記事
ネット情報収集転載してばかりしてないで循環器系の先生に一度聞いてみなさい
結局押さえつけたことが原因で死んでいるような…。
押さえつけて死んだわけではないという訴訟回避のための論文すね
pH 6.5ですか!
驚きのアシデミアです。
細胞内から 多量のカリウムが放出されて 不整脈死となるのでしょうか?
いや普通に拘束したのが死因じゃん
拘束しなければ死ななかったわけで
いやいや因果応報だよ
責任の所在が拘束した側にしちゃったら、犯罪者を拘束できなくなるので、こまる
どういう理由であろうが
妥当な死因が拘束と関係なかったことに寄せた方がいいことになる
そして、それがどっちの原因であったとしても、社会が守られるので問題ない
つまり、つかまってしまう側の都合は見てくれないのも、そもそも
つかまるようなことをした結果だということで
納得される社会
それが問題ないということ
誤認で押さえつけられて死んだ人にはどんな因果があるのでせう?
性の悦びおじさんが女に気に入られようとしてた正義マン達に殺された事件を思い出した
人殺しても正義マン達は無実だったのが納得いかない
これを利用し保険金目当ての自死と本当の突然死との区別はつくのだろうか?
マイケルクライトンの小説/映画「アンドロメダ病原体」ではアル中の男、泣きっぱなし赤ちゃんなどアシドーシスの住民3名が宇宙病原体の感染を免れる設定でしたが・・
アシドーシスやケトアシドーシス患者がシックデイなど外乱に脆弱なのはそうですが、制圧前の興奮や暴れにより急性アシドーシスとなったということはホンマ?と疑いたくなります。
異様な興奮状態になると、呼吸が亢進して血液中の炭酸水素イオンが排出されて血液がアルカリ性になるアルカローシスになりがちです。意識障害は起こしこそすれ、命には関わりにくいです。
むしろ、糖尿病体質で腎臓からの酸の排泄障害とかアルコール性肝障害で慢性アシドーシスの方が、アシドーシスの精神症状である本人が制御できない錯乱や興奮状態が説明がつきやすく感じます。
日本のこの手の事件のニュースでは、取り押さえられている最中だけでなく、拘束された後にパトカー内や留置場で気分が悪くなって、そのまま命を落とす事例の方が多いように記憶してます。とすると、「窒息」ではなく、高カリウム血症による不整脈か拘束性ショックなどの心機能障害を疑いたくなります。
鈴木です。
なぜなに物語で、比較的健康な方が制圧されてしばらくしてショック症状になる別のストーリーを編んでみました。
制圧(特に複数の警察官によるのしかかり)で広範囲の筋肉組織に打撲や挫滅が起こり、筋細胞内容物のカリウムとミオグロビンが体液中に大量に供給されます。ミオグロビンはダマとなって腎臓の糸球体を詰まらせ、急性腎炎を生じさせます。腎臓が壊れて血中の過剰なカリウムの排泄がうまくいかなくなります。体はカリウムイオン濃度を下げようとミネラルコルチコイドを絞りますが、心臓や血管緊張には抑制方向に働きます。そのうちにもカリウムイオンの濃度が上がり続け、毒性で心臓の不整脈が深刻化してやがてはショック症状に陥る・・・