CDSは覚醒レベルが低い?日中の強い眠気とも関連
CDS(認知的離脱症候群)はADHDとは別の特性であることがデータで示されましたが、研究チームがその違いをさらに詳しく見ていった結果、症状の現れ方が対照的であることがわかってきました。
ADHD、特に多動や衝動性が強いタイプの場合、行動上のトラブルが、自分以外の周囲や他者といった「外」に向かう傾向があります。
これを専門用語では「外在化障害(Externalizing disorders)」と呼びますが、具体的には、衝動的な行動が周囲との摩擦を生んだり、あるいは反抗的な態度(反抗挑戦性障害など)として表れたりする傾向が、CDSに比べて統計的に強いことが確認されました。
一方で、CDSの子どもたちが抱える問題は、エネルギーが自分の「内」へと向かうのが最大の特徴でした。
こちらは「内在化障害(Internalizing disorders)」と呼ばれ、強い不安感や抑うつ、あるいは頭痛や腹痛といった身体の不調として表れるリスクが高いことが今回の研究で確認されました。
この知見がなぜ重要かというと、その子に必要な支援のアプローチが変わってくる可能性があるからです。
もしその子がADHDであれば、衝動的な行動をコントロールする指導が必要かもしれませんが、CDSの子に必要なのは「行動を抑えること」ではありません。
むしろ、彼らが内側に抱え込んでいる「不安を軽減し、安心させてあげるケア」こそが、優先されるべきであると考えられるのです。
さらに、今回の研究では、メンタル面以外にもCDSに特徴的な傾向が2つ確認されました。
1つ目は、夜の睡眠時間に関わらず生じる「日中の強い眠気」です。
CDSの子どもたちは、夜に睡眠をとっていたとしても、昼間に覚醒レベルが低く、強い倦怠感を感じていることが多いと報告されています。
これはADHD単独の子どもたちにはあまり見られない特徴であり、彼らが単に「怠けている」のではなく、脳が慢性的に覚醒しづらい状態にある可能性を示唆しています。
2つ目の特徴は、周囲との関わり方、つまり「孤立のしかた」の違いです。
ADHDの子どもは、衝動的な発言や行動によって周囲と衝突し、結果として集団から「拒絶」されてしまうことが少なくありません。
しかし、CDSの子どもたちの孤立はこれとは異なり、特に小学生くらいの年齢では、自分から周囲との関わりを避けて離れていく「社会的引きこもり(Social withdrawal)」の傾向が強いことがわかりました。
彼らは誰かと喧嘩をするわけではなく、静かに集団から離れてしまうため、問題が周囲から見過ごされがちになると考えられます。
これまで見過ごされていた新しい症状
CDSは現時点では正式な医学的診断名として確立されたものでもありません。
この記事を読んだ人のために、この症状の医学的な位置づけについて整理しておくと、CDSは現時点では世界的な診断基準(DSM-5など)には記載されておらず、病院で正式な「診断名」として使われるものではありません。
つまり、病院に行っても「あなたはCDSです」という診断書をもらうことは、今の制度上はできません。
研究チームも結論において、「現時点の証拠だけでCDSを精神疾患(Mental Disorder)として概念化することはベストではないかもしれない」と慎重な見解を述べています。
しかし、これは「何も問題がない」とか「辛さは気のせいだ」という意味ではありません。 研究者は、「現時点で病気と認められないとしても、臨床的に重要でないという意味ではない」と強調しています。
これまでの研究や臨床現場では、「ADHDの治療薬(ドーパミンに作用する刺激薬)を使っても、CDSの症状は改善しにくい」という報告もなされています。
この「薬の反応の違い」は、CDSがADHDとは異なる脳の神経メカニズムを持つ可能性があると、一部の研究者が疑うきっかけになっています。
これを裏付けるように、今回の統計分析でも、CDSはADHD(行動のブレーキの問題)とは異なり、強い不安や覚醒レベルの低さと結びついている可能性が示されました。
ただ、新しい概念であるため、正式な病名として登録されるためには、まだ議論や手続きが必要です。
また「CDSはADHDとは別物」だからといって、「両方が同時に起きない」わけではないという点にも注意が必要です。
今回の調査データでも、CDSの傾向がある子どもたちの残り約半数(51%)は、同時にADHDの基準も満たしていることが確認されています。
これを専門的には「併存(Comorbidity)」と呼ばれますが、CDSとADHDの両方を持っている子どもたちは、どちらか片方だけを持つ子どもたちに比べて、より広範囲な困難を抱えやすい可能性が指摘されています。
研究チームは今回の結果から、CDSの傾向があることが「将来的なうつや不安のリスクが高い状態」となる可能性を指摘しています。
そのため「ぼんやりしがちな人」を、単に「やる気がない」「のんびり屋」と安易にレッテル貼りをして放置せず、CDSという症状に悩んでいる可能性を考慮して適切な支援について考えていく必要があるでしょう。
また「これは自分のことかもしれない」と感じる人にとっても、この特性について自分を責めないようにすることが大切です。
長年この症状は、「やる気がない」「怠けている」と周囲から誤解されていたと研究でも述べられており、自分でもそう思い込んでいる人は多いと予想されます。
しかしこれは今まで見過ごされてきた「症候群」である可能性があり、脳の特性である可能性があるのです。
今回の研究は、これまで見過ごされてきた問題に対して、精神論ではなく、適切なケアが必要な状態であることを示しています。




























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集中するが故に、単語や文章から多量の関連項目が類推され、処理に時間がかかることもあるのではないだろうか。特に、人間社会では、その返答は適切か?相手が怒らないか?まで考える必要がある。
口は災いの元。
全部当てはまってて驚いた どう対処すれば…
自分の意志でそうなっていないというだけで怠けていることにはかわりないのですから、怠け者というカテゴリーでいいかと思います。
簡単なことで怠け者を怠け者と言って責めなければいいんですよ、怠ける奴だっている、怠けないやつもいる、それだけのことだと思えばいいのです。
みんな違ってみんないい、ですよ。
驚くほどそのままだった。
自分をおかしい、怠けている、なんとかしないと、と「普通の人間にはできること」ができず悩み続けてきた。
やりたいのに出来ない。どんなことをしても出来ない。本当に辛かった。しっかりしなければ、ちゃんとやらなけらば、そうどれだけ強く思っても改善されず。
色んなアプローチから薬を試したり、なくしたりしても解決出来ない。
凄く辛くて苦しくて大変だった。
この症状・病気が認められれば少しでも楽になるのではないかと思うと涙が止まらない