時間がない世界から時間を取り出す計画

こっち側の言葉とあっち側の言葉を上手く結び付けられるのか?
研究チームは理論計算によってこの考えを検証しました。
宇宙の時空にある重力と物質の情報を、境界世界に対応する形に書き換え、それに対応する境界世界での方程式を設定したのです。
そして、境界側と宇宙側でそれぞれ物理量を計算し、その結果が一致するかを確かめました。
先に述べたように、こっち側(宇宙側)とあっち側(境界側)で、同じ種類の「揺らぎの統計」を別々に計算し、答え合わせをしたのです。
(※このとき境界側の理論はハミルトニアン制約(重力理論で時空の取り方を縛る基本方程式)を満たすように組まれます。その結果、こっち側(宇宙側)の「時間の進み」が、あっち側(境界側)では「解析尺度の変化」として表れる形になります。研究チームは、この対応づけの上で理論がちゃんと動くか検証しました。)
その結果、場のゆらぎどうしの相関といった基本的な値が、宇宙側で求めた場合と境界側の理論で求めた場合でピタリと一致しました。
この結果が示す意味は何でしょうか?
一言でいえば、理論モデルの範囲では、「こっち側(宇宙側)の時間を、あっち側(境界側)の解像度の理論で再現できた」ことを意味します。
(※より具体的には、あっち側(境界側)の解析尺度を変化させる操作(RGフロー(スケールの流れ))が、こっち側(宇宙側)では時間が経過することに相当しました。)
あえて映画館のスクリーンでたとえるなら、スクリーン(境界)を見る細かさを変えることが、宇宙側では時間が進むことに対応すると示したのです。
宇宙の出来事を境界の量子状態の方程式として扱えることが、理論計算上とはいえ確認された意義は大きいでしょう。
コラム:時間を解像度として扱えると何が美味しいのか?
この論文がやっているのは、時間を正面から説明するのではなく、解像度を変えたときの理論の変化という、比較的つかみやすい「操作の言葉」に翻訳してしまうことです。
この翻訳によって、いちばん“美味しい”のは、これまで手がかりが少なすぎた根源問題を、手触りのある計算問題に変換できる点です。時間は私たちにとって最も身近なのに、いざ「時間とは何か」「なぜ前に進むのか」「始まりはどういう意味か」と問うと、話が途端に空中戦になります。
ところが解像度の話なら、顕微鏡の倍率を上げ下げしたり、画像を粗くまとめたり細かく分解したりする直感が使えます。理論物理では、この「見方の粗さを変えると、ルールの見え方がどう変わるか」を体系的に追う道具がすでに育っていて、その代表がRGフロー(スケールを変えたときの理論の変化の流れ)です。
時間の謎を“時間の言葉”で追いかけるのを一度やめて、“解像度の言葉”に翻訳してから攻め直す、という作戦になります。決して容易い道ではありませんが、少なくとも“同じ山”を登るための目に見える別ルートが手に入ります。
もう一つの美味しさは、検算(フィードバックに近いもの)ができる点です。ここで言うフィードバックは「現実の宇宙の時間をつまみで回す」という意味ではありません。そうではなく、「同じ量(ゆらぎの統計など)を、宇宙側の言語と境界側の言語でそれぞれ計算して、答えが一致するかで理論を締め上げる」という意味です。この論文でも、境界理論側の“流れ(フロー)”の計算から相関関数を出し、宇宙側の計算と突き合わせる、という姿勢が前面に出ています。これはまさに、「翻訳がうまく働くなら、検算できる場面を増やしていく」という研究戦略の宣言です。
(※さらに著者らは、対応を強める次の一手として、2点関数だけでなく高次(3点関数など)の波動関数係数も同じ流れの計算から回収すること、閉じた空間スライスや一般のFLRW宇宙(私たちの宇宙に近い膨張宇宙モデル)への拡張、1/N補正(理論をより精密にする補正)の取り込みなどを、具体的な「今後の方向」として挙げています。)
そして三つ目の美味しさは、概念の交通整理です。「時間の向き」や「なぜこの宇宙はこうなのか」という“説明の流れ”を、境界側の流れとして整理し直せるかもしれない、という話です。もちろん、これは完成された理論ではありません。しかし「時間=解像度」という翻訳が美味しいのは、こうした根源的な問いが、少なくとも“議論の土俵”としては整い、次に何を確かめればよいかが具体化する点にあります。
これは宇宙の始まりやインフレーションの謎に新たなアプローチを提供する重要な一歩といえます。
今後、このアプローチが進展すれば、「時間の始まり」という問いに対しても数式でアプローチすることが可能になるかもしれません。
誰も見たことのないビッグバン直後の様子や、インフレーションの詳細な仕組みを、境界世界の理論計算から読み解けるようになる未来も考えられます。
もしかしたら未来の世界では、「時間とは何か」という問いが、時計の前後を想像するのではなく、「境界の理論はどんな形に落ち着くのか」と考えるのが当たり前になるのかもしれません。
地球が平面と思われていた時に人々は地球の端について「答えの出ない悩み」を抱えていましたが、地球が球体という新たな視点を得ると、既存の問い方そのものが時代遅れになります。
そのとき、私たちが当たり前だと思っていた「時間」という言葉自体が、少し違う色で見えてくるはずです。




























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じっくりしっかり読んだのによくわからんかった…誰かわかりやすく解説してくれ。
時間というものを
1.解像度として捉え直すことで、手がかりがほぼゼロだった時間を、まだ扱いやすい具体的な計算問題に落とし込める。
2.その計算問題に落とし込むことで、検算が容易になる。
3.時間の概念を「我々の宇宙の問いかけ方(時間の向き・我々の宇宙は、なぜこうなのか?)」から「向こう側=境界側における解像度」と整理し直せるかもしれない。
ということでは?
de Sitter をデ・ジッターと転写するのは初めて見ました。普通はド・ジッターとします。専門家の監修は受けたのでしょうか。
物の見方を変えるということかな。
時間が流れるという現象を、世界の解像度が上がっていく現象と読み替えることで、別視点からのアプローチとするのだと解釈。
宇宙に関して言えば、時の始まりは何の形も分からないくらい解像度が荒い世界。そこから解像度が上がっていくごとに宇宙の姿が現れ、物質が現れ、恒星が生まれ、星団や銀河へと収斂し、宇宙に大構造が刻まれていく。惑星上では生命が誕生し、進化していく。
それらが全て、別の考え方だと『解像度が上がることでそれらが見えるようになった』ことになるということかなと。
量子そのものが『観測することで同定される』だったかしら、そんな性質を持つものだし。
この宇宙は細かい解像度→荒い解像度の一方項に進んでいる それを我々は時間と呼ぶ
解像度がない状態 =宇宙がない状態 =時間がない =我々からすると無だが、ヒルベルト空間上の可能性だけがある
細かい解像度= 宇宙が1点の状況 ここから宇宙がスタート
荒い解像度=宇宙がそこから展開されていく状況を示す 荒くなるほど色々な情報・状況が展開されていく=時間が進む
ドジったんじゃね?
コッホ曲線で言うと、世代数=時間みたいなイメージ……なのかなぁ?
世代を進めて霧のように細かく霞んでいくのがエントロピーの増加と関わってそうな気がしないでもない
あるいは爆炎や植物や結晶の成長過程を、全体像を固定&俯瞰して、逆に時間の方が変形するものとして捉えると、時間の形がフラクタルな構造に見えそうな気が……しないでもない
正直、なんだかよくわからないが
時間の存在しない世界ってのは想像がつかない
宇宙の外側は、高次元の止まったデブリみたいな何かが出鱈目に置かれてるだけの場で、そのサブセットとして今の宇宙があって、時間はその中の人にだけ見えるただの解釈に過ぎないみたいな可能性もあるのかな
顕微鏡で小さな試料を見ることを考える。レンズの倍率を上げていくと見える範囲にあるものは大きくなり、見えない範囲は広くなっていく。これって宇宙の最初の点から空間が広がっていくのと似てるよねー、ということだろう
ナゾロジーが専門家の監修なぞ受けてる訳ないやん。
ところで、これは実験での反証可能性がある仮説なのかな?物理といえるか微妙な気がしますが。
解析尺度を変化させる操作って何?
操作する主体がいるの?
操作は一瞬で完了するの?
あえて分かりづらい解像度の話に一回言い換えてるのは
「数学がガチで回せる専用ツール箱が既に整ってる」 から
果たして今度何がでてくるのやら
いつも思うけど、~は~だった、って断定するタイトルと中身が釣り合ってないんだよなぁ
時間的、空間的解像度を微小化する
(=範囲を小さくする)ことで、極微的な因果関係が確定されることがつまり時間である、そう述べていると理解した
遺伝子で言えば形質発現の過程そのもの時間を創発する、みたいな
「時間」というものはなく、変化した結果の積み重ねでしかないというのは昔からずっと言われてきてるけど、それがちょっとだけ証明されたということかな。
素晴らしき線をいってる!気がする。期待大
境界理論のRGフローと宇宙側の時間発展が対応する、という発想はとても面白いと思います。
ただ、「時間=解像度」と言い切ってしまうと、飛躍しすぎですね。
解像度(RGフロー)は構造の見え方や記述を更新する操作であって、時間はそれらの更新が結果として並ぶことで生じる概念、とも考えられます。
今回の成果は“時間を別の操作変数に翻訳できた可能性”として受け取るのが、いちばん射程の広い理解ではないでしょうか。
式自体の検証はされ続けることだろうが計算結果の一致するならば有用だろ