脊椎動物の先祖は4つ目が基本だった――最古の魚化石が示す姿
脊椎動物の先祖は4つ目が基本だった――最古の魚化石が示す姿 / Credit:Xiangtong Lei, Sihang Zhang
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脊椎動物の先祖は4つ目が基本だった――最古の魚化石が示す姿 (2/3)

2026.01.23 18:30:12 Friday

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脊椎動物の目は4つから始まった可能性が見えてきた

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Credit:Four camera-type eyes in the earliest vertebrates from the Cambrian Period

脊椎動物の祖先は4つの目を持っていたのか?

その答えを得るために、研究者たちはまず、ミロクンミン類の2種から集められた10個の頭部化石を高解像度で撮影し、顔の構造を丁寧にスケッチしました。

これらの化石の中には、一枚の岩に何匹もの個体がいっしょに閉じ込められているものもあり、当時は群れで泳いでいた可能性もあります。

すると、左右の大きな目のあいだに、対になった小さな暗い斑点が、毎回同じ位置に現れることが分かりました。

次に、その暗い部分を、ごく小さく削って電子顕微鏡で観察しました。

すると、中にはメラニンをふくむ粒がぎっしり並んでいたことが判明。

さらに質量分析によってこの色素がメラニン(眼の色素)であることが確認されました。

さらに、直径80〜110マイクロメートルほどの、きれいな楕円形のかたまりがあることがわかりました。

この楕円型の痕跡は化石の中でクッキリと型押しされたように残っており、周囲の組織より腐りにくい硬い構造(硬いこうぞう、腐りにくい丈夫な部分)だったことを物語っています。

そのため研究チームはこの小さな楕円形の痕を「眼のレンズがそのまま化石に置き換わったもの」と解釈しました。

まとめると、左右の大きな目と、頭頂にある小さなペアの両方に、メラニン色素の粒が集まった網膜色素上皮らしき層と、その前にレンズらしき楕円形の構造がそろっていたことになります。

これは、光を受けて像を結ぶカメラ型の目に必要な部品です。

さらに位置関係を現生の魚と比べると、中央の目は松果体にあたる位置にあることも示されていると解釈されました。

このことから研究者たちは「四つ目」は、特定の一種だけの特徴ではなく、初期の脊椎動物に広く見られた祖先的な特徴だった可能性があると考えました。

そして私たちの脳内にある松果体もかつては、外側に飛び出した目だったという説が強化されることになりました。

次ページ教科書を書きかえるかもしれない“四つ目の祖先”像

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