「朝型・夜型」は5つのサブタイプに分けられる
これまでの睡眠研究では、夜型の人は抑うつや生活習慣病のリスクが高いとされることが多くありました。
一方で、夜型でも健康に問題なく生活している人がいることも知られており、研究結果は必ずしも一貫していませんでした。
同じ夜型であっても、心身の状態には大きな個人差があったのです。
研究チームは、この食い違いの原因は「朝型か夜型か」という分類そのものが粗すぎる点にあると考えました。
夜型という大きな枠の中に、脳の状態や健康リスクが異なる複数のタイプが混ざっている可能性があると考えたのです。
そこで本研究では、睡眠リズムを単なる生活習慣として扱うのではなく、脳の特徴と行動や健康状態がどのように結びついているのかを詳しく調べることを目的としました。
研究チームが用いたのは、イギリスのUKバイオバンクに登録された約27000人分のデータです。
このデータベースには、「自分は朝型か夜型か」という自己申告に加えて、脳のMRI画像、生活習慣、認知テストの成績、病歴や服薬情報まで含まれていました。
研究者たちはまず、脳の画像から灰白質の量、脳内の配線にあたる白質の状態、さらに脳領域同士のつながり方を調べました。
そのうえで、こうした脳の特徴と行動や健康状態が同時にどのような組み合わせで現れているのかを解析しました。
簡単に言えば、「似た脳の特徴を持つ人たちは、生活や健康の面でどんな共通点を持っているのか」を、膨大なデータから機械的に探し出したのです。
この方法により、研究者の先入観に頼ることなく、人の睡眠リズムに潜む隠れたパターンを明らかにすることができました。
その結果、「朝型」と「夜型」はそれぞれ1種類ではなく、合計5つの異なるサブタイプに分けられることが分かりました。
夜型の中には「高パフォーマンス型」、「脆弱型」、「男性偏重型」が存在していました。
朝型の中には「健康型」、「女性偏重型」という2つのタイプが確認されました。
これらのタイプは、単に起床時刻や就寝時刻が違うだけでなく、脳の構造や働き方、生活習慣、健康リスクの分布まで大きく異なっていました。
次項では、それぞれのタイプがどのような特徴を持つのかを、より詳しく見ていきます。
























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