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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
ancient

中国で発見の「ホモ・エレクトス」の化石、東アジア最古の人骨と判明

2026.02.19 21:00:44 Thursday

もし、私たちの遠い祖先がアジアへ渡った時期が、これまでの想定より60万年も早かったとしたらどうでしょうか。

中国・湖北省で発見されていた「ホモ・エレクトス」の頭蓋骨が、このほど、約177万年前のものだと判明。

これは東アジアで「その場の地層から確実に出土した」人類化石としては最古級となりました。

ホモ・エレクトスがアフリカを出てアジアへ拡散した時期について、従来の理解を大きく書き換える可能性があります。

研究の詳細は2026年2月18日付で学術誌『Science Advances』に掲載されました。

‘Absolute surprise’: Homo erectus skulls found in China are almost 1.8 million years old — the oldest evidence of the ancient human relatives in East Asia https://www.livescience.com/archaeology/human-evolution/absolute-surprise-homo-erectus-skulls-found-in-china-are-almost-1-8-million-years-old-the-oldest-evidence-of-the-ancient-human-relatives-in-east-asia Rewriting our understanding of early hominin dispersal from Africa to Eurasia https://phys.org/news/2026-02-rewriting-early-hominin-dispersal-africa.html
The oldest in situ Homo erectus crania in eastern Asia: The Yunxian site dates to ~1.77 Ma https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.ady2270

年代論争に終止符を打つ「177万年前」という数字

湖北省にある遺跡では、1989年と1990年に2体の頭蓋骨が、さらに2021年から2022年にかけて3体目の頭蓋骨が発見されました。

いずれも絶滅したヒト科のホモ・エレクトスに分類されています。

しかし、その年代については長年議論が続いてきました。

近くで見つかった動物化石や電子スピン共鳴法(ESR)、ウラン系列年代測定などから、約60万年前から110万年前といった幅広い推定が出されていたのです。

【こちらが発見されたホモ・エレクトスの頭骨と、そこからの復元イメージの画像です】

今回、米ハワイ大学マノア校(UH Manoa)の研究チームは、従来とは異なる特殊な手法(宇宙線生成核種埋没年代測定法)を用いました。

この方法では、石英中に含まれるアルミニウム26(Al-26)とベリリウム10(Be-10)という同位体を測定します。

これらは地表で宇宙線を浴びることで生成されますが、地中深くに埋まると生成が止まり、あとは放射性崩壊だけが進みます。

2種類の同位体の減り方の比率を調べることで、「いつ地中に埋まったのか」を逆算できるのです。

チームは、頭蓋骨と同じ地層(C3層)から採取した石英を分析し、その結果、年代は約177万年前(±約8万年)と算出されました。

これは従来想定されていた最古年代よりも約60万年古い数字です。

東アジアにおける確実なホモ・エレクトス化石の年代が、一気に更新された瞬間でした。

次ページホモ・エレクトスは想像以上に早くアジアへ広がった?

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