チンパンジーは「結晶」を見分けていた
さらに研究者たちは、チンパンジーが結晶を識別できるのかを確かめる実験も行いました。
20個の丸い小石を山のように積み、その中に「石英」「方解石」「黄鉄鉱」などの結晶を混ぜて置いたのです。
すると驚くべきことに、チンパンジーたちは雑多な石の中から、数秒で結晶を見つけ出しました。
しかも結晶は種類ごとに「透明度」「光沢」「形状」が異なるにもかかわらず、彼らはきちんと区別できたのです。
あるチンパンジーは、小石と結晶を口にくわえて運び、木の台の上で結晶だけを分けて並べるという行動まで見せました。
チームは、この行動の理由として結晶の持つ2つの特徴に注目しています。
それは「透明性」と「幾何学的な形」です。
自然界の多くの物体は、木・山・川・動物など、曲線的で複雑な形をしています。
一方、結晶は「平らな面」「直線」「対称性」を持つ珍しい自然物です。
研究者たちは、このような幾何学的なパターンが霊長類の注意を強く引く可能性を指摘しています。
つまり祖先たちは、実用性とは無関係に「何か特別なものだ」と感じて結晶を集めていたのかもしれません。
こちらは結晶の透明度をチェックするチンパンジーの映像。
宝石への魅力は「進化の記憶」かもしれない
現生人類とチンパンジーは、約600万〜700万年前に共通祖先から分岐しました。
それでもDNAの大部分を共有し、行動にも多くの共通点があります。
今回の研究は、その共通点の中に「結晶に惹かれる感覚」が含まれている可能性を示しました。
もしそうなら、私たちが宝石を美しいと感じる理由は、文化やファッションだけでは説明できません。
それはもしかすると、霊長類としての脳がもともと持っている感覚なのかもしれません。


























![よーく聞いてね!3つのヒントで学ぶ!どうぶつカード ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/51zT3OcliFL._SL500_.jpg)























