フランスの美術館で見つかった「123ページ」
今回、その失われたページの一つが、フランス中部ブロワのブロワ美術館で特定されました。
発見したのは、フランス国立科学研究センター(CNRS)とソルボンヌ大学の古代思想研究センターに所属する研究者ヴィクトル・ジゼンベルグ氏です。
研究者は、1906年に撮影された古い写真と今回の羊皮紙を比較することで、このページがパリンプセストの123ページ目であることを確認しました。
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このページには、アルキメデスの有名な著作『球と円柱について』の一節が含まれており、第1巻の命題39〜41に対応する内容が書かれています。
羊皮紙の片面では、祈祷文が古代の幾何学図や数学の文章の上に書き込まれているものの、多くの部分は現在でも読み取ることができます。
一方、もう片面には20世紀に描かれた装飾画があり、預言者ダニエルが2頭のライオンに囲まれている場面が描かれています。
この絵の下にも古代の文字が隠れている可能性がありますが、通常の方法ではまだ読むことができません。
そこで研究者たちは、マルチスペクトル撮影やシンクロトロンX線蛍光分析といった最新技術を使い、装飾の下に隠れた文字を読み取ろうと計画しています。
2000年前の数学がさらに姿を現すかもしれない
アルキメデス・パリンプセストは、古代数学の歴史を知る上で最も重要な写本の一つとされています。
2000年代初頭にもマルチスペクトル撮影が行われ、それまで知られていなかったアルキメデスの文章や古代の文学・哲学の断片が読み取れるようになりました。
しかし当時の調査でも、すべてのページを完全に解読できたわけではありません。
今回の発見は、最新技術を使って写本全体を再調査するきっかけになる可能性があります。
もし隠された文字がさらに解読されれば、古代ギリシアの数学者がどのように幾何学を研究していたのか、これまで知られていなかった知識が明らかになるかもしれません。
2000年以上前の科学者が残した思考の痕跡が、現代の技術によって再び読み取られようとしています。
失われたと思われていた一枚の羊皮紙は、古代数学の歴史をもう一度書き直すきっかけになるかもしれません。

























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