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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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地中に張り巡らされた「菌糸ネットワーク」の世界地図を初めて作成 (3/3)

2026.06.12 18:00:35 Friday

前ページ1万6000本以上の土壌データから、地下ネットワークの地図を作った

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最も濃い「菌類の森」はどこに?

今回の研究で意外だったのは、菌類ネットワークが最も高密度に存在する場所です。

多くの人は、地上の生命が豊かな熱帯雨林の地下こそ、菌類も最も濃く広がっていると想像するかもしれません。

しかしチームの予測では、AM菌ネットワークの密度が特に高かったのは、草原、ステップ、冠水草原、湿地などでした。

たとえば、南スーダンのスッド湿地、米フロリダ州のエバーグレーズ、チベット高原などでは、非常に高い菌糸密度が予測されています。

世界全体のAM菌バイオマスの約40%は、こうした草原生態系に集中しているとされています。

これは、地下の世界を見る目を大きく変える発見です。

地上に大きな木がそびえる森だけが、重要な生態系というわけではありません。

一見すると単調に見える草原の地下にも、地球規模の炭素と栄養の流れを支える「菌類の森」が存在していたのです。

一方で、懸念される結果も示されました。

大規模な農地では、AM菌ネットワークの密度が野生生態系に比べて、およそ半分低いと予測されたのです。

チームは、殺菌剤、リンや窒素を含む肥料、耕起などの農業慣行が関係している可能性を指摘しています。

ただし、この研究だけで「どの農業行為が最大の原因か」を特定したわけではありません。

ここは重要な注意点です。

農地で菌糸密度が低いことは示されましたが、その原因を1つに絞るには、さらに研究が必要です。

菌根ネットワークのイメージ画像がこちら

また、今回の地図は全地球を直接測定したものではなく、既存の土壌データと機械学習による推定を組み合わせたものです。

熱帯雨林、砂漠、ツンドラなど、まだサンプルが不足している地域もあります。

さらに、AM菌が植物から土壌へ炭素を運んでいるからといって、その炭素がすべて長期的に固定されるわけではありません。

菌糸がどれくらいの速度で成長し、死に、どれだけ安定した土壌炭素になるのかは、今後さらに調べる必要があります。

それでも今回の研究は、これまで見えなかった地下の生命インフラを、初めて地球規模で可視化した重要な一歩です。

地球環境を考えるとき、私たちは森や海、大気ばかりに目を向けがちです。

しかし本当は、私たちの足元の数センチの土の中にも、地球の生命を支える巨大なネットワークが広がっているのです。

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