礼儀正しさは「話すスピード」に表れる
私たちは誰かと話すとき、相手によって言葉づかいを変えています。
親しい友人に話すときと、初対面の人や上司に話すときでは、自然と表現が変わるものです。
しかし、変わっているのは単語だけではありません。
声の大きさ、声の高さ、間の取り方、そして話すスピードも、社会的な意味を持っています。
研究チームは、このうち「話すスピード」が礼儀正しさと関係しているのではないかと考えました。
丁寧さは、相手との社会的距離を調整するための手段だと考えられています。
たとえば、相手の地位が高い場合、大きな頼みごとをする場合、あるいは相手とあまり親しくない場合、人はより丁寧に話そうとします。
このとき、ゆっくり話すことは、相手に注意を向け、会話に手間をかけているというサインになる可能性があります。
そこでチームは、事前登録された4つの実験、合計369人を対象に、話すスピードと礼儀正しさの関係を調べました。
最初の実験では、ヘブライ語話者102人にフィンランド語の短い音声を聞いてもらいました。
参加者はフィンランド語を理解できないため、言葉の意味ではなく、声の印象だけで判断することになります。
研究者たちは同じ音声について、音の高さを変えずに、少し遅い版と少し速い版を作りました。
遅い音声は元の速度の86〜92%、速い音声は112〜122%に加工されました。
参加者はそれらを「丁寧でフォーマル」か「くだけていてインフォーマル」かに分類しました。
その結果、75%の割合で、遅い音声が丁寧、速い音声がカジュアルだと判断されました。
つまり、言葉の意味がわからなくても、人は話すスピードだけを手がかりに、礼儀正しさを読み取っている可能性が示されたのです。



















































