新種と判明したが、すでに存続の危機に?
チームは、珍しい見た目だけで新種と判断したわけではありません。
2021年に狩猟者から押収された成体3頭の標本を調べ、毛皮や体格に加えて、頭蓋骨と歯を既知のコロブス類と比較しました。
リクウェリは小柄で、全身の大部分が光沢のある黒い毛に覆われています。
一方、口と鼻の周囲には鮮やかなオレンジクリーム色の模様があり、尾の下には白い斑点があります。
頭蓋骨や歯にも、近縁種とは異なる特徴の組み合わせが確認されました。
さらにミトコンドリアDNAを解析したところ、最も近縁なのはアフリカ中西部に生息するクロコロブス(Colobus satanas)でした。
しかし、両種の生息域は1200キロメートル以上離れており、共通祖先から約400万~500万年前に分岐したと推定されています。
低く響くほえ声にも、声の並び方や周波数などに独自の特徴がありました。
つまり、外見、骨格、遺伝子、鳴き声という複数の証拠が、リクウェリを独立した新種として支持したのです。
ところが、発見されたばかりのリクウェリは、すでに種の存続の危機に直面している可能性があります。
確認された生息域は狭く、狩猟圧の増加や森林の農地化も懸念されています。
チームは、IUCNレッドリストで「絶滅危惧」に相当すると暫定評価しました。
ただし、これは現時点で研究者が提案した分類であり、IUCNがすでに正式指定したという意味ではありません。
科学にとって新しい動物でも、その土地では長く森の一員として生き続けてきました。
リクウェリの発見は、コンゴ盆地に未知の生物多様性が残されていることを示すと同時に、名前を与えられたばかりの種を失わないため、発見と保全を同時に進める必要性を伝えています。






























