鱗が伸びて「脚」になり、融合して「胴」になった

クモの脚に見える放射状の模様は、すべて変形した鱗でできていました。
尾の鱗は先へ行くほど細長く伸び、しなやかな糸になっています。
上側には楕円形の大きな塊が一つあり、複数の鱗が大きくなって融合したものです。
ルーアン氏によれば、その材質は私たちの爪と同じケラチン。
骨に頼らず、皮膚を極端に作り替える進化が起きたことになります。
この話は、化石だけで昔の動物の姿を復元することの難しさにもつながります。
軟らかい組織は化石に残りにくく、このヘビの骨だけを見ても、鳥をだます尾を持っていたとは誰にも分かりません。
この発見は組織がどう進化し発生するかを調べる土台にもなる、と伝えられています。
古生物学者でもあるゲオルガリス氏は、いつも欠けたピースでパズルを組んでいるようなものだと言います。
半世紀以上前に集められた標本が今も新しい発見を生む、とルーアン氏は博物館の収蔵品の価値を語っています。
調べたのは、基準となる1体だけです。
教科書の復元図に描かれていない飾りが、本当はいくつもあったのかもしれません。
鱗で出来たクモに、鳥は今日もだまされています。

























