反応時間に41ミリ秒の差

呼吸の段階ごとに、反応の速さは本当に違うのでしょうか。
これを調べるため、研究チームは、18歳から33歳までの健康な成人35人に、鼻から出入りする空気の流れを測る装置をつけ、簡単な課題をしてもらいました。
課題は、画面の赤い四角が不意に黄色へ変わった瞬間に、できるだけ速くスペースキーを押すというものです。
研究チームが調べたのは、色が変わった瞬間の呼吸です。
そのときに息を吸っていたのか、吐いていたのか、呼吸の合間の休止中だったのかで、キーを押すまでの時間を比べました。
結果、今回の参加者では、一呼吸にかかる時間は平均でおよそ4秒であることがわかります。
具体的には、吸うのにおよそ1.4秒、吐くのにおよそ1.7秒かかっていました。
残りのおよそ1秒は、吸い終わりと吐き終わりに訪れる、空気の流れが止まる短い休止の合計です。
吸う・止まる・吐く・止まるという自然なリズムが、課題の間も続いていたのです。
次に合図が出たときの反応時間の平均を比べると、
息を吸っている最中はおよそ325ミリ秒
吐いている最中はおよそ313ミリ秒
呼吸の合間の休止中はおよそ303ミリ秒
となっていました。
吐いているときと休止中はほぼ統計的に差がなかったものの、どちらも吸っているときより速く反応できたわけです。
「 吐いている最中 ≒ 呼吸の合間の休止中 > 吸っている最中 」という並びです。
さらに一呼吸を20の区間に分けて細かくみると、いちばん反応が遅かったのは、息を吸い込む勢いがピークに達するあたりで、この区間と最も反応が速かった区間との差は約41ミリ秒となりました。

吸うときと吐くときの平均差が約12ミリ秒なのに対し、最も速い区間と遅い区間の差は、その3倍以上あったことになります。
研究では、35人のうち27人(4人に3人以上)で、吸うときより吐くときのほうが速く反応していました。





















