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「後ろ歩き」で短期記憶が向上するという研究

2018.11.19 Monday

Point
・114人が参加した記憶力のテストにおいて、「後ろ向き歩行」をしたグループが最も高いスコアを出した
・実際に後ろ向き歩行をせずに、後ろ向き歩行を「イメージする」だけでも同様の効果が得られた
・人間の「時間認識」と「空間認識」に相互作用があることが、この効果を裏付けるヒントとなることが考えられる

「記憶力」を向上させるための驚きテクニックが提唱されました。

これまで記憶力向上には軽い運動絵を描くことの効果を紹介してきましたが、今回のテクニックはさらにお手軽かつ奇抜なもの。

なんと「後ろ向きに歩行」するだけで、短期記憶が向上することが明らかになったのです。

実験に参加した114人のボランティアには、まず「女性がカバンを盗まれる動画」を視聴してもらい、その後3つのグループに分かれてもらいました。そのうち2つはそれぞれ前向き、後ろ向きに30フィート(約9メートル)歩行してもらい、残った1グループにはその間何もせずにただ立っていてもらいました。

そしてその後、参加者に動画の内容について「20の質問」をしてみたところ、「後ろ向き歩行」を実施したグループの成績が最もよく、平均すると「前向き歩行」と「歩いていない」グループよりも2問多く正答していたことが分かりました。

また、同様の5つの実験においても同じ効果が確認されました。つまり、各実験すべて「後ろ向き歩行」に短期記憶を向上させる効果が確認されたのです。中には実際に後ろ向き歩行をせずに、その動作を「イメージさせた」だけの実験もあります。

なぜ「後ろ向き歩行」にこのような効果があるのかは、まだ分かっていません。これについて研究を率いたアレクサンダー・アクセンティエビッチ博士は、「人間の時間認識と空間認識に相互作用があること」がヒントになると考えています。

この研究をきっかけに、そのうち人々の記憶力に関する大きな発見がなされるかもしれません。いずれにせよ、「後ろ歩き」効果の実証はこれから。その再現性も含めて、さらなる関連研究が必要となりそうです。

「覚えよう」とするより「忘れよう」としたほうが記憶に残るという研究結果

via: dailymail / translated & text by なかしー

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