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DNA鑑定スゴい。「ストーンヘンジ建設者」の祖先が辿ってきた経路が判明する (2/2)

2019.04.17 Wednesday

前ページ巨石文化をもたらした移住民

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先住民とは交配しなかった?

移住民がやってくる以前のイギリスには、すでに少数の狩猟採集民族がいました。しかし移住民と現地民との混血は、DNA鑑定によってほぼ示されなかったようです。

その証拠に両者の容姿に大きな違いが見られます。

去年顔の復元作業が行われた「チェダーマン」は、紀元前7100年頃に生きていたと思われるイギリスの狩猟採集民族で、いわゆる「先住民」です。彼の復元像を見てみると、青い瞳に黒々とした肌色をしていることがわかります。

「チェダーマン」の復元像 / Credit:bbc.com

反対に移住民のDNAをもとにした復元像は、茶色の瞳に比較的色白の肌、焦げ茶色の毛髪をしていたことが 分かっています。おそらく先住民は、移住民に取って代わられたのでしょう。

新石器時代のイギリス人の復元像 / Credit: REUTERS

しかしロンドン自然史博物館の古代DNA専門家・Tom Booth氏は「まったく交配がなかったというよりも、もしかしたらDNA痕跡として残るにはあまりにも先住民の人口が希薄だったのかもしれません」と説明しています。この点に関してはさらなる研究が必要とのことです。

とはいえ、ストーンヘンジ建設者の祖先たちが地中海地方から来たニューカマーであったことは確実です。古代人たちのお遍路歴までわかるなんて…DNA鑑定おそるべしですね。

オーパーツ? ストーンヘンジには既に三平方の定理が使われていたことがわかる

reference: bbc / written & text by くらのすけ

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