3Dプリントでレプリカを作成
研究チームのデイビッド・スターク氏は「ハサミのメカニズムを応用すれば、効率的にプラズマ波を生み出せる機械が作れるのではないか」と考えたそう。
そこで研究チームは生きたテッポウエビから脱皮後に残ったハサミの殻を手に入れ、3Dプリント技術によりレプリカを作成。これをもとに頑丈なプラスチックのハサミを完成させた。
レプリカは、オリジナルの5倍までサイズ拡大されているが、ハサミを閉じるスピードは本物と変わらない。このレプリカを使った実験の過程でスターク氏は「ハサミがネズミ捕りのバネのような仕組みになっていることに気づいた」と話している。

そこでネズミ捕りを応用して、ハサミの上部および下部の接合部分にバネ仕掛けの軸を組み込んだ。上部プランチャーは通常、開いた状態でロックされているが、バネを起動させると高速回転して閉じるようになっている。
このアイデアのおかげで、ハサミの間にあった水が勢いよく押し出されて気泡ができ、見事に破裂してプラズマ波を作ることに成功した。