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深海1万mに強靭な「アルミニウム装甲」のエビがいる (2/2)

2019.05.02 Thursday

前ページ生息場所は深海1万メートル!

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代謝で作り出される「アルミニウム」

ところが深海に溜まっている沈殿物を調べてみると、豊富なアルミニウムが含まれていることが判明した。おそらくカイコウオオソコエビはこの沈殿物を利用していると考えられる。

そこで研究者たちは、このアーマードスーツ製造のプロセスを解明するためにメタボローム解析を行なった。メタボロームとは、口にした食べ物が代謝される過程で作られる物質(代謝物質)のことである。

Credit:pixabay

すると、カイコウオオソコエビの体内にある「グルコン酸」という化学物質が、沈殿物からアルミニウムイオンを引き抜いていることが明らかとなったのだ。

引き抜かれたアルミニウムイオンはアルカリ性の海水の中に解き放たれて、ジェル状の水酸化アルミニウムに変化する。これがカイコウオオソコエビの外骨格を覆う保護スーツの正体であった。

アルミニウムは深海の圧力を和らげる効果や、さらには外骨格から炭酸カルシウムが溶け出すのを防ぐ効果があるという。

それを代謝で作り出してしまうとは…まさに自然の神秘だ。

新種の「幽霊魚」が海底8065mで3種見つかる

reference: marineplastic / written & text by くらのすけ

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