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ミツバチは数と記号を関連付けられることがわかる (2/3)

2019.06.06 Thursday

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どうやってミツバチに数を教えるの?

研究チームはミツバチに数を覚えされるため、Y字型の迷路を使って訓練した

迷路の入り口に2つまたは3つのオブジェクトが並んだパネルを置き、先の分かれ道にはそれぞれNまたはTという記号を記した。この実験ではNは2を、Tは3を意味している。

画像
Credit:Royal Society https://doi.org/10.1098/rspb.2019.0238

正しいルートを進むと甘い砂糖水が与えられ、間違ったルートを選ぶと苦い汁が与えられる。訓練中は間違ったルートを選んで苦い汁を与えられても、戻って別のルートを選ぶことが許可されている。そのため、蜂は徐々に数と記号の関連を理解して正解の甘い汁を吸えるルートを選ぶようになっていくのだ。

この訓練は蜂を2つのグループに分け、それぞれに逆パターンの訓練を行った。1つは入り口に「数」を提示し、分かれ道に「記号」を置くもの。もう一つは入り口に「記号」を提示し、分かれ道に「数」を置くものだ。

結果、どちらのグループのミツバチも、数と記号の関連を記憶し、正解ルートを選ぶようになった。

ところがである。このグループの迷路を入れ替えて逆のことをさせると、途端にミツバチは正解ルートを選べなくなるのだ。

数を見てから対応する記号を覚えていた蜂たちは、記号を見せても正解の数を選ぶことはできず、記号を見てから対応する数を覚えた蜂たちは、数を先に見せられても対応する記号から正解ルートを選ぶことはできなかったのだ。

これはなかなか興味深い結果だ。

蜂たちは、数と記号の関連を理解しているように思えたが、その理解は一方通行なもので、関係性を逆転させて考えることはできないのだ。

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