ブラジルの航空会社EMBRAERが、今後50年で実現する飛行機のコンセプトモデル「Puluse concept」を公開しました。
EMBRAER社は2019年に会社設立50周年を迎え、そのお祝いとして次の50年間で叶えたい夢をイメージし、今回のモデルを作成したそうです。
Puluse conceptのキャビンはガラス張りになっていて、ガラスに電子情報を映し出しタッチして操作できる仮想現実の機能を搭載。また、Puluse conceptは人工知能も備えていて、未来の技術を余すところなく詰め込んだ飛行機と言えるでしょう。
さらに飛行機としてだけでなく、着陸後も車として走行できる様子が動画で公開されており、「これは車なのか? 飛行機なのか?」とネットで注目を集めています。
ガラス張りの搭乗部はポッドになっていて取り外し可能
Puluse conceptではキャビンの壁面がガラス張りになっていて、外を360°見渡せます。
高所恐怖症の人からしたら生きた心地がしないフライトになりそうですが、ガラスには地上に見える町の情報や飛行機の航路、天候などがリアルタイムに表示されるAR機能が搭載されていて、より空の旅を楽しめるよう工夫されているそう。
また、インテリアは乗客がリラックスして旅行できる豪華なラウンジ風に設計されていて、現在の飛行機に求められているコンセプトデザインを踏襲しています。
しかし、最も現在の飛行機からかけ離れているのが、離着陸時に車と合体することです。
Puluse conceptはキャビンの部分がポッドになっていて、飛行機から切り離し可能。切り離したポッドをそのまま車のボディに合体させることで、乗り換えを省き、ポッド内をより快適なプライベート空間にしています。
さらに飛行機の形状にVTOL(Vertical Take-Off and Landing Aircraft, 垂直離着陸機)を採用し、滑走路が短くても離着陸が可能です。
飛行機モードと車モードでは合体の際に進行方向の前後が入れ替わりますが、それを考慮して車のデザインがされています。車モードになっても未来的なデザインが損なわれていませんね。
今回発表されたPuluse conceptは、EMBRAER社が50年後の未来に向けて、夢と理想を詰め込んだモデルです。
今後、科学技術の発展により、本物のPuluse conceptが空飛ぶ未来を楽しみにしたいですね。
reference: The Design Air, AirlineRatings / written by shuni