音楽は生存に必要ない
ノーミュージック・ノーライフ(音楽がなければ人生もない)と言われるように、音楽は私たちの人生を彩る重要な要素です。
しかし生物学的な側面からみれば、音楽は必要ではありません。
音楽がなくても人間は生き伸びて子孫を作ることができるからです。
しかし世界中で人間は、音楽を作り、鑑賞を続けてきました。
問題は、この音楽にかかわる能力が、いったいどこに起源があり、なぜ現代に生きる私たちに継承されていたかです。
光のない洞窟に住む魚やエビが目を失ったように、生存に無用な能力は進化の過程で失われていくのが常です。
ですが音楽的な能力は、ほぼ全ての人類に継承されています。
音楽には、まだ知られていない生存にかかわるメリットがあるのでしょうか?
私たちが二足歩行を行う前、樹上生活をしていたときまで遡ると、音楽を作るメリットがあったのです。