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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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脳の老化を「逆転」させるタンパク質を発見か

2026.02.11 12:00:49 Wednesday

年齢を重ねるにつれて、物覚えが悪くなったり、考えがまとまりにくくなったりするのは、多くの人が実感する変化です。

こうした脳の老化は避けられないものと考えられてきました。

しかし最近、シンガポール国立大学(NUS)により、加齢によって衰える脳の働きを、細胞レベルで立て直せるかもしれないタンパク質の存在が報告されました。

研究の詳細は2026年1月2日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。

Scientists Have Discovered a Protein That Reverses Brain Aging in The Lab https://www.sciencealert.com/scientists-have-discovered-a-protein-that-reverses-brain-aging-in-the-lab NUS Medicine researchers identify key protein that could reverse ageing https://medicine.nus.edu.sg/news/nus-medicine-researchers-identify-key-protein-that-could-reverse-ageing/
DMTF1 up-regulation rescues proliferation defect of telomere dysfunctional neural stem cells via the SWI/SNF-E2F axis https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.ady5905

老化した脳で何が起きているのか

の若さを保つ上で重要な役割を担っているのが、神経幹細胞です。

神経幹細胞は、新しい神経細胞を生み出す源となる細胞で、学習や記憶といった認知機能を支えています。

ところが、年齢とともに神経幹細胞は次第に活動を弱め、分裂や増殖をほとんど行わない休眠状態に近づいていきます。

その結果、新しい神経細胞が十分に作られなくなり、認知機能の低下が進むと考えられています。

この変化と深く関係しているのが、テロメアと呼ばれる染色体の末端構造です。

テロメアは細胞分裂のたびに少しずつ短くなり、その摩耗が進むと、細胞は増殖能力を失います。

神経幹細胞も例外ではなく、テロメアの短縮は老化した脳で神経幹細胞が働かなくなる大きな要因の一つとされています。

こうした背景のもと、研究チームは、神経幹細胞の機能低下を引き起こす仕組みを詳しく調べ、そこに介入できる分子がないかを探りました。

次ページ鍵を握る「DMTF1」というタンパク質

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