オフィス環境は快適ですか?
あなたが学習や労働をしている室内の環境は、快適でしょうか?
私たちは環境からさまざまな影響を受けています。
ちょっと暑かったり、寒かったり、機械の振動がうるさかったり、たばこや食べ物のにおいが漂っていたり…それは私たちに少しずつストレスを与え、疲労を蓄積さえ、覚醒状態を低下させる要因になっているかもしれません。
最適な環境を整えられなければ、作業効率が低下したり人為的ミスが増えたり、またメンタルヘルスに悪影響を与えることになるかもしれません。
コロナの影響で自宅で作業したり、人が減ったために狭いオフィスに移動なんてことがあると、環境はガラッと変わってしまいます。
温暖化の影響で、空調の温度は毎年同じ様に設定していたのでは快適さを保てなくなるかもしれません。
こうしたオフィス環境を適切に維持するためには、環境データと人間の心的状態を把握して改善していく必要があります。
これまで、こうした問題を調査するためには、アンケート調査を行ったり、生体センサを取り付けてモニタするなどの方法が取られてきました。
しかし、アンケートでは個々人の意見が強調されすぎてしまうため、個人の主観的な解明には有用ですが、集団の客観的な解明には不向きです。
体温や心拍数など生体データを使って解析するという方法は、いちいちセンサを人体に取り付ける必要があるため、普段の生活の中では利用しづらい方法です。
そこで、今回の研究チームは、非接触で取得した情報だけで、オフィスに居る人たちの心的状態を推定するシステムの開発に乗り出したのです。