精神とミトコンドリアの未知のつながり
ストレスがどのように白髪を引き起こすのか?
謎を解明するため研究者たちは白と黒でシマシマになっているそれぞれの部分で、どのようなタンパク質が存在するかを調べました。
結果、白髪が発生する際には300種類ものタンパク質が変化していることが判明します。
また興味深いことに、白髪でのタンパク質の変化のうち多くは「失われているのではなくむしろ増加」していました。
この結果は、白髪の発生という現象が、色素にかかわる因子を失った結果ではなく、髪を生産する細胞の異常な活性化により起きていることを示します。
この活性化において大きな役割の1つを占めていると考えられるのは、ミトコンドリアでした。
白髪ではミトコンドリアのDNA及びミトコンドリアのエネルギー生産に関連するタンパク質の量が大幅に増加していたのです。
この結果は、ストレスを受けて白髪を作るようになったしまった毛穴の細胞では、ミトコンドリアの量そのものが著しく増加すると共に、特定のエネルギー生産経路が異常に活性化していることを示します。