寝ているだけで電子腕時計に十分な電力を供給可能
新しいデバイスには電極が内蔵されており、電極上の酵素が汗の成分(乳酸と酸素)と化学反応を起こします。
これにより10時間の睡眠から1cm2あたり400mJの電気エネルギーを生成することに成功しました。
ただ寝ているだけで、電子腕時計に24時間分の電力を供給できるのです。
さらにこのデバイスには、電極の下に「圧電材料」が備わっています。
これにより指で押したときの圧力でも電気を生成可能。
デバイスを1本の指に装着すると、1時間パソコンを利用する(適度なキーボード入力とマウスクリック)だけで、30mJ収集できました。
得られる量は少ないですが、「普段通りに生活するだけで電力が得られる」というメリットがあります。
心拍数や血糖値などを計測する軽量センサーを稼働させるには十分な発電量です。
とはいえ現段階では、化学反応のカギとなる酵素が2週間後には分解して効果を失います。
研究チームは、恒久的な発電が可能となる酵素を作成するため、さらなる研究を行う予定です。