鼻サイクルがある理由
なぜ人間の鼻孔は交互に通りが良くなる鼻サイクルがあるのか?
最も有力な説は「湿度の維持」に役立つとするものです。
鼻の粘膜はその湿り気によって病原体などの異物を捕らえて殺す働きがあります。
しかし両方の鼻孔が常に等しい空気量を通している場合、両方同時に鼻の粘膜が乾燥してしまい、防御機能が左右同時にダウンして無防備な瞬間がうまれてしまいます。
一方で鼻サイクルがある場合、優勢な鼻孔は乾燥していきますが、劣勢の鼻孔はその間に湿り気を補充できるので、呼吸全体では、常にある程度の湿った粘膜を維持することが可能になります。
2つある鼻孔は鼻サイクルによって、互いのバックアップにまわっているとも言えるでしょう。
研究者たちは、個人の鼻サイクルが正しく循環しているかどうかを確かめることで、自律神経が正しく動いているかを確認する手段にもなりうると考えています。
もしかしたら未来の病院では健康検査に、鼻サイクルの項目が追加されているかもしれませんね。