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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
health

イヤホンが「感染症の温床」になる可能性、研究者が指摘

2026.03.13 07:00:08 Friday

通勤中や作業中、あるいは寝る前のリラックスタイムまで、私たちの生活はイヤホンとともにあります。

ポッドキャストや音楽、オンライン会議など、耳に小さな機器を差し込む時間は年々増えています。

実際、2017年にオーストラリアで4185人を対象に行われた調査では、人々は平均して月47〜88時間もイヤホン・ヘッドホンを使用していることが報告されています。

これまでイヤホンの健康リスクといえば「大音量による難聴」が主な問題とされてきました。

しかし近年、研究者や医師たちはもう一つの見落とされがちなリスクに注目しています。

それは耳の中の細菌環境が変化し、感染症のリスクが高まる可能性です。

豪カーティン大学(Curtin University)の健康科学研究者、リナ・ウォン(Rina Wong)氏は「イヤホンおよびヘッドホンの使い方によっては耳の健康に影響が出る可能性がある」と指摘しています。

では、私たちの耳の中では何が起きているのでしょうか。

Your Earbuds Might Be Raising Your Risk of Infection, Expert Warns https://www.sciencealert.com/your-earbuds-might-be-raising-your-risk-of-infection-expert-warns

耳にはもともと「自分で掃除する仕組み」がある

まず知っておきたいのは、耳は本来かなりよくできた「セルフメンテナンス構造」を持っているということです。

音は外耳(がいじ)と呼ばれる耳の外側の部分で集められ、外耳道(耳の穴)を通って鼓膜へと伝わります。

この外耳道は数センチほどの長さで、S字型に曲がった構造をしています。

外耳道の奥では。耳垢(みみあか)と皮脂が作られています。

耳垢は単なる汚れではなく、皮膚を保護し、乾燥を防ぎ、細菌の侵入を防ぐ役割を持っています。

さらに耳の中には細かい毛が生えており、これらが耳垢とともに働くことで、ほこりや細菌、剥がれた皮膚などを外へと運び出します。

つまり耳は、自然に掃除される仕組みを備えた器官なのです。

健康な耳の中にはさまざまな微生物も住んでいます。

主に細菌ですが、真菌やウイルスも含まれます。これらは互いに競争することでバランスを保ち、病原体が増えにくい環境を作っています。

しかしこの微妙なバランスは、意外と簡単に崩れてしまう可能性があるのです。

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