画像
Credit: canva
psychology

一人ですることを誰かと一緒にすると「幸福度が高まる」と判明

2025.09.25 07:00:52 Thursday

「食事は一人で静かに味わいたい」「読書や散歩は誰にも邪魔されずに自分の世界に浸りたい」

そうした”ひとり時間”を大切にしている人は多いでしょう。

一方で、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の最新研究で、普段一人でやることを誰かと一緒にすると、幸福度が高まることが明らかにされました。

たまには一人ですることは、友人や知人と一緒にしてみるのもいいかもしれません。

研究の詳細は2025年8月16日付で学術誌『Social Psychological and Personality Science』に掲載されています。

Study shows people feel happier when doing everyday activities with others https://www.psypost.org/study-shows-people-feel-happier-when-doing-everyday-activities-with-others/
Everything Is Better Together: Analyzing the Relationship Between Socializing and Happiness in the American Time Use Survey https://doi.org/10.1177/19485506251364333

一人時間は「誰かと一緒」で幸福度アップ

研究チームは今回、アメリカの「タイムユース調査(American Time Use Survey)」の膨大なデータ(4万1000人以上・4つの調査時点)を分析しました。

調査では、参加者が前日の活動を細かく記録し、その中からランダムに選ばれた3つのエピソードについて「どのくらい幸せだったか」を自己評価します。

また、その活動を「一人でやったか」「誰かと一緒だったか」(対面または電話)も答えました。

特徴的なのは、介護や電話など、元から社会的な活動は除外し、読書や家事、散歩や通勤など、普通は一人ですることが多い80種類以上の日常行動に絞って分析している点です。

その結果は驚くべきものでした。

297種類の具体的な活動ごとの分析のうち、なんと296種類で「誰かと一緒」の方が幸福度が高かったのです。

唯一の例外は「台所の片付け」で、これは一緒にやるとわずかに楽しさが下がっていました。

特に「食事や飲み物を誰かと一緒にとる」ときの幸福度アップが最も大きく、次いで「一緒に散歩や移動をする」「アクティブな余暇を分かち合う」といった活動でも効果が顕著でした。

驚くべきことに、「読書」「手芸」「通勤」といった、いかにも“自分の世界”に入りやすい活動でも、誰かと一緒にやるだけで幸福度は高まっていました。

次ページ交流そのものが幸せを作っていた

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

心理学のニュースpsychology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!